【喫煙/禁煙の効果】いますぐタバコをやめるとどうなるの?【一生禁煙】

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2020年の4月1日から受動喫煙対策として、飲食店・職場等の原則屋内禁煙が義務化されました。

これを機会に喫煙しよう!と思う方も多いと思いますが、喫煙を長いことされていた方にとっては簡単に禁煙するのが難しい、という事実もあります。

そこで、今回は喫煙の影響を気にする方、禁煙をしようとしている方のために

 

  • 喫煙をやめた瞬間から我々の体に起こる変化がいいことばかりな件
  • 妊婦が喫煙すると赤ちゃんへの影響が予想外すぎた
  • 禁煙を気持ちよく続けるための9つ秘訣

 

以上の3点についてお話しします。

このブログでは最新の医学論文を使った医学知識を発信しています。

 

  1. いますぐ喫煙をやめるとどうなるの?
    1. 1分禁煙すると
    2. 20分禁煙すると
    3. 8時間禁煙すると
    4. 24時間禁煙すると
    5. 48時間禁煙すると
    6. 72時間禁煙すると
    7. 2~3週間喫煙すると
    8. 1~9ヶ月間禁煙すると
    9. 5年間禁煙すると
    10. 10年間禁煙すると
  2. 妊婦がタバコを吸うとどうなるの?
  3. タバコをやめる秘訣とは

 

いますぐ喫煙をやめるとどうなるの?

日々タバコを吸ってやめられない人が意を決して喫煙をやめたとします。

喫煙をやめた瞬間から体にどのような変化が起きるかを米国肺協会のデータをもとに時系列でお話しします。

1分禁煙すると

喫煙によるタバコの細胞へのダメージから回復しようと体内の修復機能が働き始めます。

これは炎症を抑えるような物質が放出されることで起こります。

20分禁煙すると

ニコチンによって上昇した血圧が正常近くまで下降します。また脈拍も正常付近にまで戻ってくることがわかっています。

さらに手の先の血流が正常化するため、冷たくなる手の温度が正常にまで戻ってきます。

8時間禁煙すると

ニコチンによって上昇した血中の一酸化炭素レベルが正常域に戻り、血液に溶け込む酸素の圧が正常になって運動能力が改善します。

24時間禁煙すると

心臓発作の確率が下がると言われています。

48時間禁煙すると

喫煙によって鈍っていた臭いと味の感覚が復活し始めます。

72時間禁煙すると

喫煙によって体内に取り込まれたニコチンが、体から完全に抜けます。

また喫煙の刺激による気管支の収縮が改善され、呼吸が楽になり、肺活量が増加し始めます。

2~3週間喫煙すると

体をめぐる血液循環が改善します。運動量が増え、歩行を続けても息切れしにくくなります。

また、肺活量は30%程度まで回復してきています。

1~9ヶ月間禁煙すると

咳や、全身倦怠、呼吸促迫といった種々の症状が改善します。

5年間禁煙すると

喫煙によって肺ガンになる確率が半分に減ります。

10年間禁煙すると

喫煙によってがんに成りかけていた細胞が修復されます。

また口腔癌、咽頭癌、食道癌、膀胱癌、腎癌、膵臓癌といった喫煙に関係する癌の発症確率が減少します

このように、タバコを吸うのをやめた瞬間から、我々の体にとっていいことが次々に起こります。

妊婦がタバコを吸うとどうなるの?

次に、妊娠中の女性がタバコを吸い続けるとどうなるでしょうか?

現在は喫煙教育がしっかりし、以前ほど喫煙をされる妊婦の方は非常に少なくなっています。

そのため、喫煙が盛んであった頃のデータを用いた大規模な研究結果をお話しします。

 

アメリカの研究で、ある年のオンタリオ州の出生数が年間 50,000件でありました。

そのうち 1,300件の胎児死亡が確認されています。

その 1,300件の死亡を詳細に確認すると、母親の喫煙と赤ちゃんの出生時の体重、母体や胎盤への合併症、そして周産期の赤ちゃんの死亡が著しく多かったことが示されました。

この中でも喫煙と最も関係があったのが低体重、つまり生まれた時の赤ちゃんの体重が正常と比べて明らかに低かったことが証明されています。

これは、喫煙で体内にニコチンが取り込まれると、そのニコチンの影響で体内の血管が縮んでしまいます。

その影響は母親と赤ちゃんをつなぐ臍帯でも起きてしまいます。

結果として臍帯の血管が縮んでしまい、お母さんから赤ちゃんへ届くはずの血流が減ってしまうため、小さい赤ちゃんになってしまうと言われています。

タバコをやめる秘訣とは

それでは、タバコなんかやめちゃえばいいじゃん!と思う方がいる一方、やめようと思ってもなかなか止められないんだよね、と苦労されている人がいるのも事実です。

そこで、喫煙されている方が禁煙を成功させるための秘訣を米国肺学会のガイドラインをもとに9つ紹介したいと思います。

1.定期的に冷たい水、熱いお茶を飲む

大事な点は、飲めないほどの熱いお茶または冷たい氷水を用意して下さい。

これが吸いたい欲求に思いがけないほどよく効くと言われています。

禁煙をはじめてから3日間体内にニコチンが残り吸いたい欲求がピークになります。

少しずつ、口を潤すようにのみ続けます。

2.深呼吸をする

この深呼吸は喫煙の代わりとなります。

イライラするとき、仕事が一段落したとき、この喫煙がわりの深呼吸が役立ちます。

1日に何度も深呼吸して下さい。準備体操のように繰り返すのがポイントです。

3.体を絶えず動かす、有酸素運動を積極的に行う

喫煙はじっと歯を食いしばって堪えていても長続きしません。

エクササイズやエアロビクスなどで絶えず動かして喫煙に気が向かないようにすることが重要です。

4.場所を変える

吸いたくなったらとりあえず、場所を移動するといいかもしれません。

食事の後もじっと座っているといつもの習慣でタバコが欲しくなります。食べ終わったら席を立ちましょう。

5.歯をみがく

歯磨きで口の中を刺激して、さっぱりさせましょう。

そうすれば歯磨き粉のすっきり感で吸いたい欲を紛らすことができ、口腔内の刺激が好循環となります。

6.野菜を食べる

タバコをやめると、ニコチンによってい影響を受けていた胃腸の働きがもとに戻り、空腹を強く感じるのが特徴です。

空腹感には暴飲暴食をせず、野菜をたくさん食べましょう。

体に必要なビタミンやミネラルを摂取でき、食物繊維によって便通も整えられます。

7.お酒の席にご用心

禁煙を破ってまた吸いはじめる一番多いケースが、お酒の席です。

アルコールは、脳の働きを抑制します。

そのため禁煙しようと言う気持ちが薄れてしまいます。

禁煙をはじめて最初の2週間は禁酒も必要でしょう。

8.タバコの煙の多い場所に行かない

他人のタバコの煙で、タバコ欲しさが増加します。

喫煙者の隣に座らない、喫煙コーナーにも近づかない。タバコの煙の多い場所も可能な限り避けましょう。

9.気楽な気持ちで禁煙している時間をのばしてゆく

喫煙を続けていくと、ある時突然吸いたくなることがあります。

そんな時は「もう1分だけ吸うのを待ってみよう」と自分に言い聞かせてみて下さい。

1分たてば、不思議と吸いたい気持ちは和らぐはずです。

喫煙を楽しむ気持ちを持ち、禁煙している時間を積み重ねていくことが大切です。

まとめ

もちろん、喫煙には様々な医療体制が整っております。

「タバコをやめたい!禁煙したい!」という人は是非、禁煙外来を受診しましょう。

ニコチンパッチをはじめとした、あなたの禁煙を助けてくれるものを処方してくれます。

困った時は、迷わず主治医に相談しましょう。

【参考文献】

  1. The epidemiology of smoking during pregnancy: Smoking prevalence, maternal characteristics, and pregnancy outcomes
  2. PERINATAL EVENTS ASSOCIATED WITH MATERNAL SMOKING DURING PREGNANCY
  3. American Lung Association
  4. https://www.lung.org/stop-smoking/

【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平: 整形外科専門医