【アルコール】医師が伝えるお酒を楽しく呑む秘訣【強い・弱い】

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成人している方であれば好きか嫌いかにかかわらず、1度はお酒を飲まれたことがあると思います。

お酒はいくらでも飲めるという人もいれば、グラス一杯のビールで十分です、という人もいます。

しかし、その違いはどこからくるのでしょうか?

お酒に関する知識としてよく間違えられてしまう点を先に指摘しますと、「お酒を飲み続ければ強くなる」ということは、医学的には絶対にありません。

今回はお酒に強い人と弱い人が存在する理由について説明しますが、”お酒に強い人は弱い人がなぜ弱い人がいるのかという理由”を、”弱い人はその状況でも楽しむためにお酒に対する正しい方法”を覚えていただき、どんな人でもお酒の場を楽しんでもらえるようなお手伝いをしたいと思います。

内容としては

 

  • お酒が体をめぐるメカニズム
  • 飲めるお酒の量が違う理由
  • 「酔い」のレベル紹介

 

以上の3点についてご紹介していきます。

 

  1. お酒が体をめぐるメカニズム
    1. 吸収
    2. 分解・代謝
    3. 排出
  2. 酔いのレベルってどうなってるの?
  3. お酒を飲んで強い、弱いの違いって??
  4. まとめ

お酒が体をめぐるメカニズム

まずお酒が体をめぐるメカニズムをご紹介します。

お酒を飲んでから体から出て行くまでには

 

「吸収」

「分解・代謝」

「排泄」

 

の3ステップに分けられます。

吸収

口から入ったアルコールは、胃で約20%、残りの約80%は小腸で吸収されます。

吸収されたアルコールは血液に溶け込み、はじめに肝臓に送られます。

分解・代謝

肝臓に送られたアルコールは、主に、アルコール脱水素酵素の働きによって「アセトアルデヒド」という物質に分解され、さらに「アルデヒド脱水素酵素」の働きによって酢酸へと変化します。

酢酸は無害ですが、アセトアルデヒドはお酒を飲んだときに顔が赤くなったり、動悸や吐き気、頭痛などの原因となる有害な物質と言われています。

また、肝臓で分解しきれなかったアルコールは、静脈を通って心臓に送られます。

これが脳をはじめとした全身に送られ、その後再び肝臓に戻って分解される、ということを繰り返します。

排出

肝臓でできた無害な酢酸は、血液を通って全身を巡るうちに水と炭酸ガスに分解され、最終的にはおしっこになり体の外に排出されます。

また、体に入ったアルコールの一部は、体内で処理されないまま、おしっこや汗、あとは呼気となって、体の外に排出されます。

酔いのレベルってどうなってるの?

酔っている状態の程度は、血液中のアルコール濃度の程度によって6段階に分けられます。

アルコール血中濃度をビールを飲んだ量にたとえ、どんな様子になるかを酔いの軽い状態から紹介していきます。

1・爽快期/血中濃度0.02~0.04%・ビール中瓶1本ほど

爽やかな気分、皮膚が赤くなる、陽気になる、判断力が少し鈍るなどといった症状が出ます。

2・ほろ酔い期/血中濃度0.05~0.10%・ビール中瓶1~2本ほど

ほろ酔い気分になり、手の動きが活発になり、体温が上がり、脈が速くなります。

3・酩酊初期/血中濃度0.11~0.15%・ビール中瓶3本ほど

気が大きくなり、大声で話すようになります。人によっては怒りっぽくなります。また、立つとふらつく状態になります。

4・酩酊期/0.16~0.30%・ビール中瓶4~6本ほど

千鳥足になり、何度も同じことを話したりします。呼吸が速くなり、吐き気やおう吐が起こるのもこの段階です。

5・泥酔期/0.31~0.40%・ビール中瓶7~10本ほど

まともに立てず、意識がはっきりしない、言語がめちゃくちゃになります。

6・昏睡期/0.41~0.50%・ビール中瓶10本超

ゆり動かしても起きず、呼吸がゆっくりと深くなります。場合によっては死亡にいたることもあります。

https://blog.medivery.jp/youtube/post-139.html

お酒を飲んで強い、弱いの違いって??

お酒を飲みはじめるとすぐに顔が赤くなったり、気持ち悪くなる人がいる一方、顔色を変えずにどんどん飲める人もいます。

顔がすぐに赤くなるヒトのほとんどは”お酒に弱いタイプ”だといえます。

アルコール自体を分解する能力はお酒に強い・弱いといった体質と直接的な関係はありません。

実は、先ほどお話ししたアセトアルデヒドを分解する能力がお酒に強い・弱い体質を決めているのです。

アセトアルデヒドを分解する物質をアルデヒド脱水素酵素と呼び、全員が持っているのですが、一部の人ではこのアセトアルデヒド脱水素酵素の能力が弱いか、ほとんど働いていないことが分かっています。

そのため、お酒が弱い人のアセトアルデヒドの血液中の濃度は、お酒が強い人よりも高いのです。

これがお酒が「強い」、「弱い」の違いとして現れます。

よく「お酒に強くなるにはOOをしよう」という話を聞きますが、このアルデヒド分解酵素の働きの違いは遺伝で決まっています。

なので、医学的にお酒に強くなる方法って実は存在しないんです。

それでは自分がアルコールに強いのか弱いのかを判断するにはどうすればいいでしょうか?

答えは「アルコールパッチテスト」というものがあり、やり方は簡単でご自身でも可能です。

アルコールパッチテスト

  1.  まず、絆創膏に、市販の消毒用のアルコールを、2~3滴しみこませます。
  2. それを腕の内側に貼ります。
  3. 7分後にはがし、はがした直後(5秒以内)に、ガーゼが当たっていた部分の肌の色を見ます。
  4. はがしてから、さらに10分後に、もう一度肌の色を見ます。

絆創膏をはがした部分が赤く変化しない人は、酵素が正常に働いているので、体内でアルコールを分解する力が強いタイプです。

次に絆創膏をはがした部分が10分後に赤く変化した人は、酵素の働きが悪いので体内でアルコールを分解する力が弱いタイプです。飲酒すると頭痛や吐き気を引き起こしやすい特徴があります。飲酒を上手に断るか、無理してお酒を飲む事をしないように心がけましょう。

最後にはがした直後赤くなるタイプの人はお酒が飲めません。勧められても断るようにしましょう。

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まとめ

以上お酒を飲む際に知っておきたい3つのことをお伝えしました。

最後にお酒についての注意点です。

まちがっても無理に飲ませたり、また自ら無理に飲むようなことを絶対にしないでください。

お酒が体に作用するメカニズム、そしてお酒が強い、弱いとはどういうことかをしっかりと理解し、楽しい飲酒を心がけましょう。

【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/