【脅威】世界で最も人をあやめている生物 【後編】

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【前編】


人の死因ってどんなものを想像しますか?

癌や肺炎、老衰など様々な死因が思い浮かぶと思います。

今回は、そんな死因の中でも”生物による人間の死因”を 2019年の統計を基にランキング形式でお伝えします。

なかなか日本ではなじみのない生物も多いと思いますが、医学のトリビアとして学んでいただければと思います。

 

  • 前編をご覧になりたい方へ
  • 第10位: 回虫
  • 第9位: ツェツェバエ
  • 第8位: サソリ
  • 第7位: 淡水カタツムリ
  • 第6位: サシガメ
  • 第5位: 犬
  • 第4位: サンドフライ
  • 第3位: 蛇
  • 第2位: 人間
  • 第1位: 蚊
  • まとめ

 

前編をご覧になりたい方へ


第10位: 回虫

回虫による死者数は 2,500人でした。

世界で10億人が感染していると言われていて、口から入った回虫の卵は腸で孵化し、血管に侵入して、肝臓を経由して肺に達します。

特に子供の場合、増えた回虫が腸閉塞または胆道閉塞を引き起こし、最悪の場合死に至るともいわれます。

近年の日本ではほとんど感染は見られませんが、世界的にはまだまだ油断ならない寄生虫です。


第9位: ツェツェバエ

ツェツェバエによる死者数は 3,500人でした。

ツェツェバエに血を吸われるとトリパノソーマ(寄生性原虫)に感染し、症状が進行すると睡眠周期が乱れ朦朧とした状態になり、さらには昏睡して死に至る「アフリカ睡眠病」を発症します。

感染者は5万から7万人と推計されており、そのうち 3,500人が命を落としてしまいました…

日本ではまだ症例がありません。


第8位: サソリ

サソリによる死者数は 3,500人でした。

一撃必殺のイメージがあるサソリですが、人命に関わる猛毒を持つ種類は約1000種類中わずか25種ほどです。

あんな怖い外見をしていても、意外と無害な奴が多いのですね。

ただし、毒性が弱くてもアナフィラキシーショックのような重篤な状態に陥ることもありますので注意は必要です。

 

実は意外と知られておりませんが、日本にもサソリは生息していて八重山諸島や小笠原に生息しています。

しかし日本に生息しているサソリはほとんど毒はありませんのでご安心下さい。


第7位: 淡水カタツムリ

淡水カタツムリによる死者数は 4,400人でした。

住血吸虫が中間宿主としてカタツムリやナメクジに寄生し、皮膚を汚染した水に浸すことで人間に感染します。

 

  • 脊髄
  • 眼球

 

を浸食し、最悪の場合死に至らしめるそうです。

日本では沖縄で死亡例が報告されています。

特に

 

  • アフリカマイマイ
  • タニシ
  • 陸貝

 

に触れたら、清潔な水でよく洗い流し、感染を防止しましょう。


第6位: サシガメ

サシガメによる死者数は 8,000人でした。

中南米のサシガメはトリパノソーマ(寄生虫)を媒介し、時には数十年の潜伏期間を経て心臓や腸にダメージを与え死に至らしめる「シャガース病」を発症させるといわれています。

日本でも吸血性のサシガメが沖縄に生息しますが、病原体媒介性は確認されていませんのでご安心ください。


第5位: 犬

犬による死者数は 17,400人でした。

犬による人の死はほとんどが狂犬病によるものです。

感染した人間は水や風を恐れ、特に光には強い恐怖を感じます。

そして精神錯乱等の症状が現れ、その後、脳神経や全身の筋肉が麻痺を起こして昏睡となり呼吸障害によって死に至ります。

日本では現在、国内での感染が確認されていません。

ちなみに狂犬病のワクチンがあり、発症を予防することはできますが、発症してしまった狂犬病を治す手立てはなく、発症してしまったら致死率がほぼ 100%という最強の感染症としても知られています。

東南アジアなど、まだ狂犬病が発症している国に渡航する際には特に気を付けて、事前に狂犬病ワクチンの接種を必ず行いましょう。


第4位: サンドフライ

サンドフライによる死者数は 24,200人でした。

サンドフライとはサシチョウバエ類の俗称です。

リーシュマニア原虫が吸血時に媒介され、潜伏期間を経て、

 

  • 皮膚
  • 脾臓(ひぞう)
  • 肝臓
  • 造血器官

 

が冒され死に至る「リーシュマニア症」を発症します。

日本でも感染の報告例が少数ありますが、その多くは海外で感染し帰国後に発症したとされています。

国内での感染はないものと推測されています。


第3位: 蛇

蛇による死者数は 60,000人でした。

蛇の毒は神経毒と出血毒です。

神経毒は神経麻痺・筋弛緩により呼吸困難を誘導し死に至らしめるといわれています。

出血毒は細胞を破壊し多臓器不全を引き起こし死に至らしめます。

また毒素による死亡ではなく、大型の蛇に捕食され死に至るケースもあります。

日本にも毒蛇は存在しますが、基本的な治療法が確立されているため死に至るのはまれです。

第2位: 人間

人間による死者数は 580,000人でした。

人間対人間の争いは致命的な結果を生むことが多いのが現実です。

2015年の統計によると、殺人による死者の数は約 409,000人、戦争では約 172,000人が帰らぬ人となっています。

ブラジルでは年間約 6万4000件(2017年)、日本では約 915件(2018年)の殺人事件が発生しています。

ちなみに日本の殺人率は世界159か国中154位で非常に低くなっておりますが

 

  • バチカン
  • モナコ
  • マン島
  • アンドラ

 

では殺人事件が起こっていないとされている、日本以上に平和な国なのです。


第1位: 蚊

蚊による死者数は 830,000人でした。

蚊は様々なウイルスなどの病原体を媒介することで多くの人間を殺してしまいます。

 

  • マラリアなどの原生動物病原体
  • フィラリアなどの線虫病原体
  • 黄熱病、デング熱などのウィルス病原体

 

を媒介しますが、特にマラリアによる死亡が顕著となっています。

日本では日本脳炎という蚊が媒介する病気が存在しておりますが、症例数は極めて少ない状況です。

また、2014年には蚊によるデング熱が国内で多数発生し、代々木公園などの公共の施設で駆除している様子をテレビでよく見かけました。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は趣向を変えて、人間を死に至らしめる怖い生物にスポットを当ててみました!

見た目通りのこわーい生物が人に牙をむいているケースもありましたが、意外な動物によって人が殺められていることがお分かりだと思います。

殺人も含めて日本ではなかなか起こりづらい動物による殺人ですが、豆知識として頭に入れておいていただければと思います。

 

今回の記事は以上となります。

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【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/