新型コロナウイルスについて正しく知ろう【現役の医者が解説】

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皆さん、コロナウイルス、大変ですよね。

今回は、実際にコロナウイルスの治療に従事している医師からの投稿です。

この記事ではコロナウイルスが

 

  • どうして怖いウイルスなの?
  • どうして広がってしまうの?
  • どうやったら感染するの?

 

という3点を中心に、新型コロナウイルスの特徴についてお話しします。

ウイルスによる不安を減らすためにも、正しい知識を身につけましょう。

 

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  1. コロナウイルスって?
  2. どうしてウイルスが広がってしまうの?
  3. ウイルスはどうやって人間の身体に感染するの?
  4. どんな時に病院や保健所の受診を検討すればいいの?
  5. 自宅で様子を見る際の注意事項
  6. 新型コロナウイルスによる病気以外の問題
  7. まとめ

 

コロナウイルスって?

そもそもコロナウイルスって何でしょうか?

コロナウイルス自体は今回のパンデミック以前より存在しており、「かぜ」の原因となるウイルスの1種です。

一方、”新型”コロナウイルスは同じコロナウイルスでも、世界中の人間が、これまで誰も感染したことがない“新種のウイルス”です。

新型コロナウイルスに感染すると通常の風邪と同じように、発症から7日間ほど発熱・咳・喉の痛み・筋肉痛・頭痛・身体の怠さを引き起こします。

味覚障害嗅覚障害も出るようです。

 

症状のでた方のうち、”80%”風邪の症状のみで済み、自然に治るとされています。

通常の風邪と違うところは、症状が出た人の20%程度が悪化してしまうことです。

発症から7日目以降も熱が下がらず、息苦しさが出現し、入院が必要になることもあります。

入院すると多くの方は回復が見込めるものの、6% の方が集中治療を必要とします。

集中治療となっても、ワクチンもなければ治療薬もないため、一度感染すると自分の免疫で治すしかありません

現在はこのワクチンが導入され始めましたが、その効果にはまだ疑問が残っているのも事実です。

このように、

 

  • 誰もみたことがない新種のウイルスのため、自己免疫で治す以外の治療方法がない
  • 普通の風邪より悪化する可能性が高い

という2点が怖いウイルスである理由です。

どうしてウイルスが広がってしまうの?

では、どうしてウイルスが広がってしまうのでしょう?

一番の原因は「新型コロナウイルスに感染しても症状が出ない人」と考えられています。

 

ウイルスに感染した結果、症状があれば仕事を休んだり自宅にこもることもできますが、症状がなければ普通に生活しますよね。

そのように”症状がなくてもウイルスに感染している人”が知らず知らずのうちにウイルスを広めている可能性が高いのです。

新型コロナウイルスが流行する前は、私たちは軽い風邪症状なら気に留めずに日常生活を送っていたと思います。

症状がない人・軽い風邪症状の人が、結果としてウイルスを広げていたのではないかと考えられています。

 

一方、感染した全ての人がウイルスを広げるわけではありません。

感染した人の8割はウイルスを外に出しておらず、残り”2割”の人からウイルスが発生し広がっていったようです。

症状がなくても感染していることがありますし、症状があってもウイルスを発生させていない人もいます。

 

このように「誰が感染しているか・広げているかわからない以上、全てのヒトが新型コロナウイルスにかかっているというつもりで行動する」という方法しか、感染拡大を止めるために打つ手がない状況です。

ですので、国をあげて人との接触を避けること・Stay Homeに取り組んでいるんですね。

新型コロナウイルスが広がった理由は

 

  • 感染しても症状のない、または症状の軽い人がいる
  • 誰がウイルスを広げているかわからない

 

の2点です。

このような特徴を持っているので、全国民に他人との接触を避けることが求められています。

ウイルスはどうやって人間の身体に感染するの?

さて、そんなウイルスはどうやって人間の身体に感染するのでしょう?

新型コロナウイルスは”飛沫”によって移動すると明らかになっています。

”飛沫”とは人間から発生する小さな水滴です。

鼻水や唾液が呼吸・会話・咳・くしゃみをきっかけに小さなしぶきとして飛び散っています。

 

このしぶきに乗ってウイルスは移動し、感染したヒトから別のヒトへ移動していきます。

飛沫の原因としては唾液・鼻水以外にも、便やトイレの下水にも注意しなければなりません。

特に感染しているヒトの便には多量のウイルスが含まれていると言われており、おむつ交換やトイレの後はより注意する必要があります。

飛沫が私たちの身体に入る方法は2つあります。

原因1: 直接吸い込まれること

1つ目は、直接吸い込まれることです。

人から発生した飛沫は小さいため、しばらく空気中に漂っています。

この飛沫の漂う空気を吸い込んでしまうと、ウイルスを体内に吸い込んでしまいます。

一方、飛沫は小さく軽いので、風が吹けば飛ばされてしまうし距離を取れば地面に落ちていきます。

そのため、”ヒトとヒトの距離を2m開けること”が飛沫を直接吸い込まないようにする有効な手段と言われています。

また、

 

  • ウイルスの漂う空間を作らない
  • ウイルスの漂う空間に行かない

 

ために、いわゆる”3密”の場所を避けることも重要です。

3密とは、密閉・密集・密接する場所のことを指します。

 

密閉は換気の不十分な空間です。

窓やドアを閉め切っていると空気が流れず、空気中の飛沫が漂いやすくなるため、その空間内にいる人に吸い込まれやすくなります。

職場や会議室、飲食店で起きやすい状況です。

 

密集はたくさんのヒトで集まることです。

ヒトが多ければ多いほど飛沫の量は増えます。

ライブ会場や冠婚葬祭が当てはまります。

他にも、公園やスーパーなど多くの人が外出する場所に注意しましょう。

 

密接はヒト同士が近い距離にいる状況です。

1m以内の距離で話をしていると相手から飛沫を浴びやすくなります。

これは屋内だけではなく屋外でも当てはまることに注意が必要です。

この3密をさけることに加えて、飛沫を飛び散らせないためにもマスクを常につけておくことが重要です。

マスクは完全に飛沫を吸い込むことを予防できませんが、自分から飛沫を飛び散らせることを大きく防いでくれます。

自分の感染を予防するという目的だけでなく、「他人にうつさない」という思いやりの気持ちでマスク装着を心がけましょう

原因2: 粘膜に付着すること

飛沫が私たちの体に入るもう一つの方法は”粘膜に付着すること”です。

飛沫を触った手で自分の目・口・鼻を触ると、飛沫が粘膜に付着し体内に吸収されてしまいます。

自宅でも外出先でも、残念ながらウイルスを見ることはできません。

そのため、いつ自分の身体に付着したか判断することもできません。

したがって私たちのできる対策としては、

 

  • 触らないこと
  • 清潔にすること

 

の2つです。

 

「触らないこと」としては、自分の首より上に触ることを控えるのが有効だといわれております。

粘膜周辺を触らなければ、ウイルスの接触を防ぐことができます。

触ることを防ぐ意味でも、マスクで鼻と口を覆うのは効果的です。

 

「清潔にすること」としては、ウイルスが付着した手を石鹸できれいに洗うことをお勧めします。

新型コロナウイルスは石鹸による手洗いでほとんど除去できると言われています。

アルコールによる手指消毒も有効ですが、何よりも石鹸手洗いが有効です。

帰宅後や料理の前後・食事前は必ず手を洗うようにしましょう。

手洗いの際には、指先・爪の間・親指や手首も忘れずに洗ってください。

洗った後はペーパータオルで拭いて捨てるか、清潔なタオルで拭いてこまめにタオル交換するようにしましょう。

どんな時に病院や保健所の受診を検討すればいいの?

次にどんな時に病院受診や保健所の受診を検討すればよいでしょう?

まず目安となるのは「風邪のような症状」です。

 

  • 37.5度以上の発熱
  • 鼻水

 

などの症状がある方は要注意です。

そのうえで「普段は元気な方」は4日間経過を見てください

“4日間症状が続く場合”は最寄りの病院や保健所に電話で相談しましょう。

 

次に「高齢者、妊婦、基礎疾患のある方」は2日間様子を見ましょう

“2日間風邪のような症状が続いた場合”は同じように最寄りの病院や保健所に電話で相談してください。

 

最後に「息苦しい、水分が取れない、尿が出ない」という症状がある方は重症が予想されます。

すぐに病院や保健所に電話し、救急の受診を検討してください。

自宅で様子を見る際の注意事項

また、「なんか熱っぽくて、コロナの可能性があるかもしれない…」と思う方もいらっしゃると思います。

そんな方が自宅で様子を見る際の注意事項について説明します。

 

もし風邪のような症状がある場合、”コロナウイルスにかかっているかもしれない”という気持ちで行動することが大切です。

「自宅隔離」を行い、家族にうつさないよう配慮しましょう。

その注意点としては、

 

  • 寝る場所、食べる場所を分ける→分けられない場合は2mの距離を取る、カーテンなどで間仕切りをするだけでも効果があります。
  • 看病する人は1人に限定する
  • 部屋を換気する→1−2時間ごとに5−10分間喚起してください
  • 隔離されている人は自宅でもマスクをつける→あわせてアルコールか石鹸手洗いによる手指衛星にも注意してください。
  • 隔離されている人が触った場所は消毒→アルコールや次亜塩素酸が有効です。拭いたゴミは密閉して捨てましょう。
  • 隔離している人の入浴は最後にする
  • タオルは共有せず、分けて使う
  • 洗濯も分けて、しっかり乾かす→洗濯する人は手袋・マスクをつけた方がいいです。
  • 期間は2週間が目安→風邪症状が出てから、もしくは新型コロナウイルスの患者と接触してから2週間、

 

家族でも接触を極力減らすように心がけましょう

新型コロナウイルスによる病気以外の問題

最後に、新型コロナウイルスは病気以外の問題をもたらしています。

新型コロナウイルスはヒトとヒトの接触で感染が広がるため、私たちはお互いに距離を取るしかありません。

そのようにして、お互いに距離を取ることで生じる問題があります。

それが、不安と差別です。

 

繰り返しですが、私たちはウイルスという見えない敵と戦っています。

見えない敵と戦うのはとても大変ですし、不安が募ります。

この不安を少しでも楽にしたいがために、私たちは見えないウイルスの代わりに目に見えるものを敵とみなして攻撃したくなってしまうのです。

結果としてウイルス自身ではなく、”新型コロナウイルスにかかったヒトやその家族”を非難したり、”新型コロナウイルスが発生した地域”を嫌悪したり、”最前線で戦っている医療従事者や介護従事者”と距離をおこうとする人がいます。

攻撃すれば少しだけ不安は楽になるかもしれません。

でも、それはウイルスの問題を解決してくれる方法ではありません。

不安は私たちの優しさや、誰かを思う気持ちを奪ってしまいます。

不安に感じていることは決して悪いことではありません。

 

でも、「不安だから誰かを攻撃する」というのはウイルスの思うつぼです。

不安な時には「いつもの自分が保てているかな?」と、ちょっと足を止めて考えてみましょう。

情報が入りすぎて不安になるときは、情報を少し制限することも効果的です。

 

差別に同調する発言は、何も解決しません。

もし皆さんの回りに、新型コロナウイルスにかかって大変な思いをしている患者さんやそのご家族、もしくは新型コロナウイルスの治療や介護に当たっている医療従事者・介護従事者の方がいれば、差別する言葉ではなく、ねぎらいや感謝の言葉を投げかけてください。

まとめ

新型コロナウイルスによる不安や差別の問題まで私たちに襲いかかってきています。

ウイルスで不安になったり差別したくなった時こそ、「誰のせいでもない。ウイルスのせいだ。」ということを思い出してください。

 

新型コロナウイルスはまだ終わりが見えず、みんなつらい思いをしています。

「あの時は大変だったね」とお互いに言えるように、今はみんなで乗り切っていきましょう。

 

皆さん、いかがでしたでしょうか?

今回は、新型コロナウイルスの治療に当たっている医師の投稿を動画にしてお送りしました。

この先生がお伝えしてくれた通り、新型コロナウイルスが

 

  • どうして怖いウイルスなの?
  • どうして広がってしまうの?
  • どうやったら感染するの?

 

ということを頭にいれ、「3密」を避け、もうしばらく予防に努めた生活を送りましょう。

また、もっともつらい思いをしている患者さんや、最前線で治療を行っている医療従事者・介護従事者にも暖かい言葉をかけて上げてください。

一人一人がコロナウイルスの当事者であると考えながら、思いやりの心をもってこの困難を乗り越えていきましょう。

 

今回の記事は以上となります。

 

「こんな内容を調べてほしい!」

「この病気について知りたい!」

 

というリクエストがある方はコメント欄にご連絡ください!

とても参考になりますし、動画作成の励みになります!

ご視聴ありがとうございました!

【参考文献】

  1.  医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第 2 版改訂版 (ver.2.1):般社団法 本環境感染学会
  2. 厚生労働省:手洗い https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593494.pdf
  3. 新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~ http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200326_006124.html

    【監修医師】

    1. 深瀬龍: 総合診療医、大蔵村診療所(山形県)
    2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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