【知らないと損】「良い脂肪」と「悪い脂肪」を知って体脂肪を効率的に減らしていこう

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今寝転がってだらだらしてる人も、帰りの電車に揺られている人も、お腹周り二の腕など、体脂肪、年々たまっていきますよね…?

中には食事運動などに気を付けて、全くたまっていない人もいると思いますが、仕事家事・育児など、日々の生活に追われる中で食事やお酒の量が増えてしまったり、運動習慣がなくなったりして、どんどん脂肪がたまっている人も多いと思います。

そんな体脂肪どうやって減っていく考えたことはありますか?また、体脂肪には「良い脂肪」「悪い脂肪」の2種類があること、ご存知でしたか?この「良い脂肪」がよく働くと実は体脂肪がみるみる減っていくのです。

今回は「良い脂肪」と「悪い脂肪」の2種類の脂肪についてお話しし、良い脂肪をうまく活用する方法を医学論文をもとにお話しします。

 

  1. 白色脂肪細胞
  2. 褐色脂肪細胞
  3. 効率的な脂肪燃焼
    1. シャワーを使って温冷浴
    2. 肩甲骨のストレッチ
    3. バランスの良い食事
  4. 褐色脂肪細胞を増やすために
  5. まとめ

 

白色脂肪細胞

皆さんの脂肪には「蓄えるための脂肪」「燃やすための脂肪」の2種類があり、年齢とともに”燃やす機能のある脂肪”が少なくなったり、働きが鈍ることで痩せにくくなると言われています。

蓄える機能を持つ脂肪「白色脂肪細胞」と呼び、これが体脂肪の正体であり、いわゆる贅肉です。白色脂肪細胞は全身に分布していますが、特に

  • 腹部
  • お尻
  • 太もも
  • 二の腕

など、私たちが「脂肪が多いなぁ」と感じる部分に特に多いです。白色脂肪細胞はエネルギーを蓄えることが仕事なので、自分で脂肪を燃やすといった働きはしません。食事などで余分に摂取してエネルギーに使われなかったカロリーは、脂肪という燃料タンクのなかにどんどんと注入され、体脂肪として増えていくのです。

褐色脂肪細胞

一方で近年、脂肪を燃やす機能を持つ「褐色脂肪細胞」が注目されています。褐色脂肪細胞は白色脂肪細胞を取り込み、エネルギーを燃焼させ熱を作り上げます白色脂肪細胞と違って全身に分布しているわけではなく、特定の場所にのみ褐色脂肪細胞は存在しています。

例えば

  • 首周辺
  • 脊髄周辺
  • 肩・肩甲骨周辺
  • 脇の下

など、人体の中でもあまり脂肪がたまらないような部分に多いと言われています。

褐色脂肪細胞は年齢とともに減少し、幼児期に比べると

  • 30代で50%
  • 40代で30%

程度まで減少してしまいます。

効率的な脂肪燃焼

これまでは、褐色脂肪細胞は減ることはあっても増えることはないと言われていましたので、脂肪燃焼を促すには残っている褐色脂肪細胞を活性化させることが一番と思われていました。もちろん現在もその理論が主流であり、褐色脂肪細胞を活性化させるためのいくつかの方法が研究されていますのでご紹介します。褐色脂肪細胞を活性化させる方法は以下3つが有名です。

シャワーを使って温冷浴

褐色脂肪細胞は体温を一定に保つ作用があります。”蓄えたエネルギーを燃やして熱を作り出し体温を上げる”というメカニズムであり、温かい環境と冷たい環境に交互にさらされることで褐色脂肪細胞のスイッチが入ります。そして、体温を下げないようにと白色脂肪細胞を取り込んで燃やし始め、脂肪燃焼につながるのです。

私たちの日常生活の中で、例えば

  1. 褐色脂肪細胞が多く存在する首や肩周りに20℃程度の水を30秒かける。
  2. 次に同じ部分に40℃のお湯を30秒かける。

これを繰り返すことで、褐色脂肪細胞を活性化させることができます。

肩甲骨のストレッチ

肩甲骨や肩などを動かしてその周囲の褐色脂肪細胞に刺激を与えると、褐色脂肪細胞が活性化し、脂肪燃焼につながるといわれています。

具体的には

  • 両手を広げて頭の上に持っていき、手のひらを合わせる
  • 両腕を肘からできるだけ後ろに引き、肩甲骨を背中の中央に寄せていく
  • 腕を下ろす
  • 肩を前回り、後ろ回りとゆっくりと大きく回わす

このようなストレッチが褐色脂肪細胞の活性化に役立つと言われていますので、是非取り入れてみてください。

バランスの良い食事

褐色脂肪細胞の中には「ミトコンドリア」というエネルギーを作る機関があり、そのミトコンドリアが活性化することで脂肪燃焼につながります。ミトコンドリアの活性化にはカテキンの豊富な緑茶辛味成分の多い唐辛子マスタード、そしてニンニクが有効と言われています。もちろん、これらの飲物や食品ばかりを取ればいいということではなく、一番大切なことはバランスの良い食事を心がけることなので、朝昼夕の三食バランスよく摂取し、その中にこれらの食材を組み入れてみてください。

褐色脂肪細胞を増やすために

このように今残っている褐色脂肪細胞を活性化することも大切ですが、それだけではなく、近年の研究でこの褐色脂肪細胞がある条件で増えることが分かりました。2017年肥満の人を対象に研究した結果、白色脂肪細胞が”褐色化”というメカニズムを経て褐色脂肪細胞へ変わることが分かったのです。

その時に重要になるのが「MKK6」という物質です。この MKK6 に白色脂肪細胞から褐色脂肪細胞への変化を抑える作用があることが判明し、結果として脂肪が蓄えられる傾向になってしまうため肥満が促進されると考えられています。現在の医学では MKK6 を人為的にコントロールすることはできませんが、将来的にMKK6を減らしたり、働きを抑えるような薬が開発されれば、”肥満を改善”したり”体重を減少”させる可能性があると期待されているのです。これが開発された時、人類は初めて正式にやせ薬を手に入れることになるでしょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は我々の体内にある「良い脂肪」「悪い脂肪」の 2つについて、医学論文をもとにご紹介しました。皆さんも

  • 温冷浴
  • ストレッチ
  • 食事

に気を付けて今ある褐色脂肪細胞を活性化させつつ、今後の医学の発展に期待して褐色脂肪細胞を増やせるかもしれないという”MKK6抑制薬”の開発に期待しましょう!

 

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【参考文献】

  1. Matesanz, N., Bernardo, E., Acín-Pérez, R. et al. MKK6 controls T3-mediated browning of white adipose tissue. Nat Commun 8, 856 (2017).
  2. https://doi.org/10.1038/s41467-017-00948-z
  3. van Marken Lichtenbelt, W. D. et al. Cold-activated brown adipose tissue in healthy men. N. Engl. J. Med. 360, 1500–1508 (2009).
  4. Cypess, A. M. et al. Identification and importance of brown adipose tissue in adult humans. N. Engl. J. Med. 360, 1509–1517 (2009).

【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/