ガン検診は、絶対に受けましょう!費用はいくら?何をするの?

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毎年、会社の健康診断で生活習慣病の検査は受けているのに、がん検診は一度も受けたことがない…そういった人は多いのではないでしょうか。日本人の死亡原因のトップは、「がん」です。日本人は生涯のうちに2人に1人はがんにかかるといわれていますが、日本におけるがん検診の受診率は20~30%と言われています。これは先進国の中でも極めて低く、検診率はなかなか上がらないというのが現状です。そこで今回は、最新のがんの検査方法についてお伝えします。
こんにちは、メディバリー大学病院です。
このブログでは医師監修の元で病気や健康について発信しています。興味をもたれた方はブックマークをしていただけると嬉しいです。

 

    1. がんのリスクがわかる!AICS(エーアイシーエス)
    2. がんは気づきにくい
    3. 「がん検診」と「人間ドック」の特徴
    4. 人間ドックには個々人に合った〇〇(まるまる)ドックがある
    5. 人間ドックはどこで受けるといいの?
    6. まとめ

     

    がんのリスクがわかる!AICS(エーアイシーエス)

    最近では採血を行うだけでがんのリスクを判定できる方法が普及してきてます。それは人間の体内にある「アミノ酸」に着目した方法です。より詳しく言えば「血液の中にどのアミノ酸が多いか?」に着目した方法で、「アミノインデックス がんリスクスクリーニング:通称AICS」と呼ばれる方法で、すでに導入している医療機関も多数あります。人の体内では、20種類のアミノ酸がタンパク質を構成しています。よく聞く「コラーゲン」もタンパク質の一種で、アミノ酸で構成されています。他にもアミノ酸は骨や皮膚、髪の毛や各臓器などあらゆる器官に欠かすことのできない成分です。そして、アミノ酸は血液で身体中(からだじゅう)に運ばれるのですが、「健康な人」と「がんを患っている人」とでは、「血液中にどのアミノ酸が多いか」というのが異なることがわかっています。血液中のアミノ酸を数値にして分析することで、肺がんや大腸癌、前立腺癌、子宮がん、乳がん、卵巣がん、胃がんかどうかのリスクを判定する、これがAICSという検査方法になります。
    検査の結果は、ABCの3つのランクでリスクを分けます。

    ・ランクA 現段階でがんのリスクは少ない

    ・ランクB がんのリスクがやや高い

    ・ランクC 精密検査が必要

    この中でガンのリスクが最も高いと判断されるのが「ランクC」判定ですが、これは「精密検査をする必要があります」という意味合いであって、「あなたはがんを発症しています」という確定診断ではありませんので、この部分には注意が必要です。この表現をしてしまうと「じゃあAICSは、結局ガンがあるかないかはわからないんだから意味がないんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、AICSには

    ・1回の採血で複数のガンのリスクがわかる

    ・優先すべき検査が絞られる

    ・がん発見・特定までの時間が短縮される
    という大きなメリットもあり、また、この検査にかかる費用は約2万円と、手が出せないほど高額な検査ではありませんので、全国各地で利用される方が増えています。

    がんは気づきにくい

    ここで興味深い調査をご紹介します。厚生労働省が、がん患者に行った調査によると、「健康診断や人間ドックなどでガンの可能性について指摘されるまで、自覚症状がなかった」と回答した割合は、およそ4割にも上(のぼ)っていたことが明らかになりました。つまりこれは「自覚症状がない中で、がんが進行している可能性が高い」ということを意味しています。強制ではない「任意型検診」である人間ドックなどは、あくまでも希望者のみの検診であり、受ける受けないは本人の意思で決めることができるため、自覚症状がない段階では費用や時間、手間の面から検査を受けない方もいらっしゃると思います。ですが、がんは自覚症状が出るころにはすでに大幅に進行していることがあるため、「職場などで半強制的に検診を受ける」という環境がない方はなおさら、個人で病院・医師を選び、ご自身で健康管理を進めていく時代になっています。

    「がん検診」と「人間ドック」の特徴

    「がん検診」と「人間ドック」の特徴についてご紹介します。
    がん検診は、「特定のがんがあるかないか確認する」検診です。自治体が主体となって行っている検診としては、胃がん検診、大腸がん検診、肺がん検診、乳がん検診、子宮がん検診などがあります。
    一方人間ドックは、幅広いたくさんのがんの早期発見と生活習慣の改善予防、超音波を用いた腹部検査なども行うため、特定の部位以外のがんを発見するのに効果を発揮します。具体的には、肝臓や胆嚢がん、甲状腺がんや腎臓がんを発見できます。人間ドックで行う検査の特徴として、検査も、結果が出るのも早いということがあります。全身を高精度検査で迅速に確かめ、結果については医師の面談のもとで当日中に伝えられることがあります。また異常が見つかった方に関しては、後日改めて精密検査を受けたかどうかなど確認をしてもらえたり、医師以外にも保険師や看護師、栄養士などからの保健指導を受けることができます。

    人間ドックには個々人に合った〇〇(まるまる)ドックがある

    人間ドックにはオプション検査があります。「ご自身の体にどんなリスクがあるのか」に合わせて選択するのが効果的です。例えば、ご家族に脳梗塞や心臓病を患った方がいた場合、ご自身にも同じ病が発症する可能性があるとされているので「脳ドック」や「心臓ドック」を受けると良いです。ご家族は、遺伝的に同じ病気になりやすいだけでなく、同居している場合は食生活などの習慣が似てくるため、同じ病気になりやすいのです。加えて、もし喫煙している方、あるいは過去喫煙していた方であれば、おすすめなのがCT検査が含まれる肺ドックです。肺ドックでは、一般的な胸部X線検査で発見されるよりも早期に肺がんを発見できる確率が高くなります。またマンモグラフィと視診(ししん)・触診(しょくしん)が主な検査方法となる乳がんについても、年齢に応じて超音波検査を行うことで検査の制度を高めることができます。

    人間ドックはどこで受けるといいの?

    最後に、どこで人間ドックを受けると良いかについてご紹介します。人間ドックを行う医療機関は大まかに2種類の施設に分かれていて、大きな病院に併設されている検診センターと、クリニックなどの小規模な施設があります。どちらで検診を受ければいいのか迷われる方も多いかとは思いますが、

    ・「このクリニックは丁寧でよかったよ」といった信頼できる人のクチコミで決める

    ・性別に応じてスタッフが女性だけ、あるいは男性だけなので気恥ずかしさがない
    といった点から選ぶことが基準になるかと思います。また、このブログのおすすめとしては、

    ・すでにかかりつけのクリニック、あるいは主治医がいる場合にはその先生がいる施設で行う

    ・あまり病気などをしたことがなく、これといって決まった病院がない方は、思いがけない病気に備えて大病院に併設されている施設で行う
    という選択をおすすめします。
    その他、現在はがん検診や人間ドックを専門とした「人間ドック健診専門医」の医師・医療機関と、それを評価する「人間ドック機能評価委員会」があるため、これらを参考にして医療機関を見つける、というのも一つの方法といえます。これまで大きな病気をしてこなかった方の場合、予期せぬ病(やまい)が見つかったときに詳しい検査をすぐ行える環境を整えておくと大きな安心感に繋がりますので、ぜひ参考になさってください。

    まとめ

    今回ご紹介したように、日本ではがん検診や人間ドックは普及しきっておりません。日本人の2人に1人が癌にかかるといわれているのに、がん検診を受診する人はわずかです。がんの治療の基本は「早期発見、早期治療」です。いくら怖いがんと言えど、早めに対応すれば命に関わる前に対策をとることができるのです。現代の医学では、このように”検査さえ受けていれば命に関わる前に病気を発見できる”ということが技術的に可能なのに、その検査を受けていただけていない現実があります。
    私達メディバリー大学病院としても、これまでのように病気の啓蒙活動をおこないつつ、定期検診や人間ドックの啓蒙活動もおこなうことで、病気の早期発見・早期治療を実現できるように取組んでいきたいと思います。
    メディバリー大学病院では、コメント欄で記事にして欲しい内容も募集しています。健康や原因不明の症状で悩んでいる事があれば、ぜひ、コメント欄でお知らせください。この記事がためになった、面白いと思った方は、高評価とブックマークをしていただけますと、今後の活動の励みになります!最後までご覧になっていただきありがとうございました。

    【参考文献】

    1. オムロン 健康コラム・レシピ:https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/
    2. 日本人間ドック学会 https://www.ningen-dock.jp/

    【監修医師】

    1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
    2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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