激安食パンは本当に危険なのか?【医師監修アニメーション】

Medivery


「スーパーやコンビニで売られているパンは、添加物が危険だから食べない方が良い」という話を耳にしたことはありますか?中には添加物に対して体が過剰に反応してしまい、少量の添加物を取るだけで胃や腸の調子が悪くなってしまう方もいます。激安な食パンに含まれる添加物は医学的にみて危険なものなのでしょうか?

こんにちは、メディバリー大学病院です。
今回は、食パンに含まれる添加物についてお伝えします。この記事では医師監修の元、アニメーションで病気や健康について分かりやすく解説しています。健康志向の強い方や、健康に興味のある方は是非、ブックマーク宜しくお願いします。

 

  1. イーストフード
  2. 臭素酸カリウム
  3. 食パンと小麦粉と添加物
  4. まとめ

 

イーストフード

イーストフードは食品添加物です。パンを発酵させるために必要なパン酵母、その酵母を活性化させる目的でイーストフードは使われます。パン酵母は生きているため、栄養が必要であり、イーストフードはパン酵母が活動するための栄養源をまとめた総称です。その栄養源とは、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化マグネシウム、リン酸三(りんさんさん)カルシウムなど、18種類の物質を指しています。これらは食品衛生法の第7条の規定で、食品添加物の摂取量が1日摂取許容量を超えることのないように使用基準が定められています。
国際的にも、JECFA(ジェクファ)、FAO(エフエーオー)・WHO(ダブリューエイチオー)合同食品添加物専門家委員会において、これらの食品添加物の安全性が評価されています。イーストフードは「隠されている」「危険」などと言われがちで、インターネットを検索するとそうした情報が山のように出てきますが、化学を少し学んだ人ならわかるとおり、実は、人や動物、植物の中にいくらでもあるごく一般的な元素の化合物ばかりです。その物質自体を大量に食べれば有害ですが、食品に大量に入れてしまうと味がひどく悪くなりますので、そもそも大量に入っていることはありません。
「化学物質のリスクは摂取量によって大きく異なる」「添加物は、使い方や使う量が決められて、安全が確保されている」と知っていれば懸念はないはずなのですが、悪者扱いされやすい添加物です。
では、イーストフードはなんのために使うのか? 主に三つの理由があります。

  1. 酵母(イースト)の栄養源
  2. 原料水(げんりょうすい)の質の改善
  3. pH(ピーエイチ)調整   

パン作りには酵母、イーストを用います。酵母が生地中で糖類をアルコールと炭酸ガスに分解し、生地がそれらによって膨らみます。これが発酵です。ただし、酵母が活発に働くにはパンの原材料だけでは栄養が少し足りないので、イーストフード、文字通り“酵母の食べ物”を与えて酵母の働きを助け、発酵を促すのです。また、パン作りには少し硬度の高い水が適しています。日本の水は軟水なので、カルシウム、マグネシウムなどをイーストフードで補います。さらに、しっかりと膨らんだ風味のあるパンを作るには生地のpH、つまり、酸性か、アルカリ性かを調整した方がよく、イーストフードはそんな効果も持っています。イーストフードを使うと、発酵が安定し、パンの風味や香り、ボリューム感などがよくなると言われています。街のパン屋さんの多くも、普通にイーストフードを使っています。これらのお店は主に対面販売なので、法律上、詳しい原材料名などは表示しなくてもよく、消費者は知らないまま買っていたりもします。

臭素酸カリウム

臭素酸カリウムは、発がん性のある食品添加物と言われてきました。臭素酸カリウムの働きは、パンの小麦をふっくらとさせるものです。パン生地の中にはグルテンというタンパク質があります。臭素酸カリウムはパンの中で臭素酸とカリウムに分かれ、さらに臭素酸から酸素が発生し、グルテンを変化させることで、小麦がふっくらとします。国産の小麦はパンには不向きだったため、小麦の処理にこの臭素酸カリウムが使われてきました。もともと臭素酸カリウムは1953年に添加物としての使用が認められ、小さなパン屋さんでも使われていました。しかし、70年代に「発がん性があるのでは?」という疑惑が持ち上がり、反対運動も激化したため、ほとんどの業者が使わなくなりました。

そんな中、ヤマザキは臭素酸カリウムの使用を再開しました。なぜ、発がん性があるとされていた食品添加物の使用を再開したのでしょうか?通常、発がん性が判明した物質は、添加物としての使用を認められません。しかし、発がん性物質が焼いたあとのパンに残らなければ、人の健康への悪影響はありません。そのため、厚生省は1982年に「臭素酸カリウムを使用した場合には最終製品に残存してはならない」というルールを設定し、多くの業者が使用を再開しました。

以降、厚生省、現厚労省は「使っても、残っていなければよい」とするルールをずっと変えていません。その後の1992年、JECFA(ジェクファ)が「小麦粉処理剤としての使用は適切ではない」との見解を示したのを受け、大手国内メーカーは使用を自粛していましたが、一部の企業では使用を再開しています。

食パンと小麦粉と添加物

スーパーに行くと6枚切りで100円以下という食パンを見ることがあります。相場よりも50円安いのですが原材料名を良く見ないと安心して買い物ができなくなるかもしれません。例えば食パンの一つを見てみると、原材料名は小麦粉にパン酵母や脱脂粉乳、乳化剤、酢酸Na(さくさんナトリウム)、さらにイーストフード、V.C(ビタミンシー)と書かれています。一見何でもないように見える原材料ですが、実は使用されている小麦粉に、激安パンを可能にできるヒントがあります。小麦粉には、「灰分(かいぶん)」というものがあります。灰分とは、食品を燃やした後に残る灰のことで、カリウムやカルシウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、鉄などのミネラル分が、この灰の成分です。小麦粉はこの灰分の量によって、灰分が少ない方から特等粉(とくとうこ)、一等粉(いっとうこ)、二等粉(にとうこ)、三等粉(さんとうこ)、末粉(すえこ)まで分けられます。食パンは通常、ミネラルの少ない一等粉が使われますが、学校給食や激安のパンには三等粉が使われているのです。実はこの三等粉に使われるのは残留農薬が一番多い小麦の外皮に近い部分です。

しかもアメリカ産の小麦が大半を占め、輸入前に有機リン系殺虫剤が使われますから、これらを口の中に入れていることになるのです。ただし、輸入された小麦は残留農薬基準値以内なので、国が安全性を証明していて、食べても健康に問題ありません。とはいえごく少量の農薬でも気になる方もいるかと思いますので、その場合は国産小麦を選ぶか、自分の食べている小麦はどこ産なのか、メーカーに問い合わせてみると良いでしょう。

まとめ

今回の内容はいかがでしたか?

コメント欄で、記事にして欲しい内容も募集しています。健康や原因不明の症状で悩んでいる事があれば、ぜひ、コメント欄でお知らせください。今後もこのような投稿をしていくので、この記事が良いと思った方は、高評価と登録をお願いします。最後までご覧になっていただきありがとうございました。

【参考文献】

パンのはなし:安全性QandA・Q3 イーストフードとは? パン食普及協議会

イーストフードの危険性とは? https://taberugo.net/993

Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives (JECFA) https://ci.nii.ac.jp/naid/40020266070/

引用元

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/18937

【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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