内臓脂肪をラクに落とす食べ方のコツを解説【医師監修】

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「昔はちょっとご飯を我慢すればすぐ痩せたのにな」そう感じることはありませんか?

・パツパツで履けなくなったジーパン
・ズボンの上に乗ったぽっこりお腹
・毎年の健康診断で増え続ける体重

健康のためにも気をつけないと思うものの、忙しさにかまけて改善できません。なかなか継続するのも難しいですよね。脂肪には3つの種類があり、中でも一番落としづらい「内臓脂肪」がつく原因と対策方法について今回の記事ではお伝えします。

こんにちは、メディバリー大学病院です。
このブログでは医師監修の元で病気や健康について発信しています。興味をもたれた方はブックマークをしていただけると嬉しいです。

 

    1. 内臓脂肪はとり過ぎた糖質が原因⁉︎
    2. 阻害される2つのホルモン
    3. 簡単に対策できる食習慣3点 
      • ①ゆっくり噛む
      • ②食べる順番
      • ③食べる時間帯
    4. 女性も油断できない内臓脂肪
    5. 内臓脂肪が一気に減る糖質ちょいオフダイエット
    6. 皮下→内臓→異所性の順に蓄積する
    7. 放っておくと怖い内臓脂肪の脅威
    8. 内臓脂肪を落とすスロースクワット
    9. まとめ

     

        内臓脂肪はとり過ぎた糖質が原因⁉︎

        「お腹に脂肪がつく」というと、油っぽい食事をイメージする人が多いと思いますが、じつは脂質よりも気をつけたいのが糖質のとり過ぎです。日本人の多くの方は主食として、米やパンなどを摂取する機会が多いのですが、日本人の全年代が糖質を過剰摂取しています。もちろん脂質のとり過ぎも体に脂肪がたまる原因になるのですが、それよりも問題なのは『糖質』のとり過ぎです。脂肪の原料は脂質と糖質で、じつは糖質のほうが脂肪になりやすいのです。糖質にはドーパミンを分泌させる作用による依存性があるため、摂取量と摂取回数を意識しないとあっという間に内臓脂肪まみれになります。さらに糖質をとり血糖値が上がると、インスリンが膵臓から分泌され、血糖を筋肉細胞にとり込んで血糖値を下げようとしますとり込まれた血糖はエネルギー源となったあと、グリコーゲンとして蓄えられますが、使い切れなかった血糖は脂肪細胞にとり込まれて中性脂肪に合成されてしまいますこれが増えすぎると内臓脂肪や皮下脂肪などになって蓄えられることになります
        つまり、糖質をとり過ぎた状態で、体を動かさずにエネルギーをあまり消費しない生活を続けていると、脂肪がどんどん蓄積されていくというわけです中でも注意すべき組み合わせが糖質とお酒の組み合わせです。スイーツとアルコールのセットや、糖分の高いアルコールは合法の薬物と言っていいほどに依存性があるので十分気をつけてください。摂取した栄養を分解するのは肝臓で行われるため、大量摂取が続くと脂肪肝となり、命に関わる大病を発症させるリスクが高まります。特に、30代以降は基礎代謝が落ち、脂肪が燃焼されにくくなるので注意が必要です。

        阻害される2つのホルモン

        病気を発症させるリスクが高くなる原因として、内臓脂肪によるホルモン分泌の阻害が挙げられます。それぞれのホルモン分泌が阻害される弊害としては、次の2点が挙げられます。

        長寿ホルモン・・・糖尿病・動脈硬化の促進

        満腹ホルモン・・・食事をしてもお腹が空く

        長寿ホルモンは「やせホルモン」とも呼ばれ脂肪を燃焼させる働きがあり、生活習慣病の対策としても期待されるホルモンです。しかし、内臓脂肪が溜まっているとホルモンの分泌は阻害され、糖尿病や動脈硬化などの病気を発症させてしまうのです。更に食欲を抑える効果のある満腹ホルモンの分泌も阻害され、食べても食べてもお腹が空いてしまうのです
        内臓脂肪はまさに負のスパイラルに陥る原因を作り出しているのです。
        では、どうすれば対策できるのでしょうか?簡単に初められる食習慣があります。

        簡単に対策できる食習慣3点

        食習慣で気をつけるべき点は全部で3つあります。

        ① ゆっくり噛む・・・吸収スピードを抑える
        ② 食べる順番・・・糖質は最後に食べる
        ③ 食べる時間帯・・・10〜19時(22〜2時NG)

        順番に説明していきます。

        ①ゆっくり噛む

        食事を急いで食べてはいないでしょうか?最低でも20回以上噛んでますか?食事スピードが早いと血糖値が急激に上昇し、脂肪が付きやすくなってしまいます満腹感は食事を始めて20分後に来ると言われており、それまではゆっくりよく噛んで食べることを推奨しています。

        ②食べる順番

        食事を食べる順番を気をつけることで、血糖値の上昇を抑えることができます。
        食物繊維→タンパク質→水分→糖質の順番で食べると脂肪が付きにくいとされています。中でも糖質を一番最後に食べることで、満腹感を感じ、摂取量を減らせると言います。極端に糖質を減らすのではなく、普段の15%の糖を減らせると良いということです。

        ③食べる時間帯

        この記事をご覧頂いているみなさんはいつも何時頃に食事を取っているでしょうか?ぜひ、コメント欄で教えてください。
        22〜2時に食事を取っている人は、脂肪の付きやすい時間帯だと言うことを覚えておいて下さい。この時間は成長ホルモンが分泌されるため、脂肪も体内で合成されやすいのです理想としては、10〜19時の間に食事を済ませておくのが良いと言われています。

        女性も油断できない内臓脂肪

        内臓脂肪は主に男性の肥満の原因に挙げられますが、男女ともに加齢とともにつきやすくなることが特徴です。特に女性は閉経後、それ以前の2倍の速さで内臓脂肪が蓄積していくとわれています若い女性であっても過度なカロリー制限や糖質制限をするなどのダイエットによって筋肉量が落ち、基礎代謝量が減って内臓脂肪が増えているというケースもあります。また40歳前後になると体重は標準値でも内臓に脂肪をため込んで体脂肪率が高い“隠れ肥満”の人も増えてきますこちらも30代以降は特に食事や運動などの生活習慣の見直しが必要です。

        内臓脂肪が一気に減る糖質ちょいオフダイエット

        糖質のとり過ぎ、あるいは運動不足でブドウ糖が血液中に余っていると、インスリンの働きでどんどん脂肪が蓄積されていきます。逆に考えれば糖質を過剰にとらなければ、脂肪が蓄積されることはないといえます。とはいえ糖質を極端に減らすのはNGです。糖質を減らすと脂肪が減っていくのですが、それが急激に進むと体が危機を感じて脂肪をためこもうと働きます脂質異常症などの原因にもなりかねないので、1日の糖質の量を約15%減らす糖質ちょいオフダイエットがオススメです。1日の糖質をこれまでの量から約15%を減らせばよく、カロリーの高い肉や卵、バターなどの乳製品も食べられます。1日に摂取する糖質量の目標値は、男性で250g、女性で200gです。ご飯であればひと口分減らせば糖質を約15%減らすことができます。家で食事をする際はお茶碗をひと回り小さくすると効果的です。また主食には黒っぽい食品を選ぶように心がけてください。白米よりも玄米や雑穀米、真っ白いパンよりはライ麦パンや全粒粉パンなどをチョイス。食物繊維が多くで食べ応えもあります。
        内臓脂肪の蓄積には要注意です。体重が増えたとき、筋肉が増えたのか、内臓脂肪が増えたのか、「体組成計(たいそせいけい)」というものでチェックできますので、確認してみてください。
        次は、生活習慣病の原因となる、第3の脂肪「異所性脂肪(いしょせいしぼう)」について解説していきます。

        皮下→内臓→異所性の順に蓄積する

        脂肪には内臓脂肪皮下脂肪異所性脂肪の3種類がありますが、とり過ぎた分が最初に蓄えられるのは、皮膚のすぐ下にある皮下脂肪です皮下脂肪として蓄えきれなかった中性脂肪は、内臓のまわりなどにつく内臓脂肪として蓄えられますさらに、内臓脂肪にも蓄えきれず余った中性脂肪は、異所性脂肪として蓄えられることになります。異所性脂肪とは、肝臓やすい臓、筋肉など本来たまるべきではない場所にたまってしまうもので、第3の脂肪とも呼ばれています。異所性脂肪は、外見ではやせて見える人にもたまっている場合が多いです。特に自覚症状はなくても異所性脂肪がたまった臓器や筋肉は、本来の機能が低下してしまいます。

        放っておくと怖い内臓脂肪の脅威

        内臓や筋肉などにつく脂肪「異所性脂肪」ですが、とりわけ肝臓にたまり過ぎると「脂肪肝」の原因になり得ます。脂肪肝は糖尿病や心筋梗塞、脳血管障害などあらゆる生活習慣病のはじまりといわれています。肝臓にはさまざまな働きがあるのですが、脂肪肝とかかわりが深いのは体にとり込まれた栄養素を体に役立つ形に変える働き(代謝)です肝臓はこのブドウ糖をグリコーゲンに合成して蓄え、血液中のブドウ糖が不足するとグリコーゲンをブドウ糖に戻して血液中に放出し、血糖値を安定させる働きを担っています蓄えられるグリコーゲンの量には限界があり、貯蔵量を超えると肝臓はブドウ糖を中性脂肪に変えて蓄え、血糖値が下がるとブドウ糖に戻して血液中に放出しますさらに、中性脂肪の貯蔵量にも限界があり、一定以上になると中性脂肪が血中にあふれ出し、血糖値や中性脂肪値を急上昇させて生活習慣病を引き起こすことがあります。脂肪肝になると、肝臓の代謝機能が低下して糖代謝や血糖値を安定させる働きが悪くなり、結果的に脂肪がたまりやすくなるため、やせにくい体になってしまいます

        内臓脂肪を落とすスロースクワット

        内臓脂肪を減らすためには、食事とともに運動も大切です。ここではスクワットを紹介します。筋肉が多いほど基礎代謝が増えるので、筋肉を増やすことでやせやすい体になっていきます。とりわけ有益なのは、太ももやお尻といった大きな筋肉がある部位を鍛えること。大きな筋肉が鍛えられればエネルギーの消費量が増え、より多くのブドウ糖をとり込めるようになります。ここでオススメなのは、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋(だいでんきん)といった大きな筋肉が鍛えられる“スロースクワット”です。やり方は簡単で、これを朝晩5回、計10回で効果を実感できます。

        (1)まず背すじを伸ばして直立した状態で腕を胸の前で交差させます。もしくは両手を前に伸ばしてもOK。
        (2)5秒かけて息を吐きながら、お尻を少しだけうしろに突き出すようにしつつ、ひざを曲げていきます。ひざがつま先より前に出ないように気をつけながら太ももが床と平行になるまで曲げます。
        (3)5秒くらいかけて息を吸いつつ、ゆっくりと立ち上がります。

        以上で1回です。立ち上がったときにひざが伸び切らない状態のまま、再び曲げる動作に入りましょう正しいフォームで筋肉に負荷がかかる場所を意識しながら行えば、すぐに効果を実感できるはずです。食事も運動も、あまり負担にならない程度に気長に続けることが大事ですね。お腹まわりが気になる人は糖質ちょいオフダイエットと合わせて、自宅でのトレーニングで取り組んでみてはいかがでしょう。

        まとめ

        今回は「内臓脂肪」がつく原因と対策方法について解説しました。極論を言うと運動をすれば痩せると言われていますが現代社会ではそう簡単には運動ができない人も多いです。そのため今回は食習慣に注目し内臓脂肪をなるべくつけない、そして内臓脂肪が効率的に落ちるような食習慣についてお伝えしました。余力がある方は日常生活に取り込めるような運動方法も最後にお伝えしましたので合わせて挑戦してみて下さい。どの食事法、運動法にも言えますが大事なことは継続することです。この記事をきっかけにご自身の食習慣、運動法を考え直す機会にして下さい。

        メディバリー大学病院では、コメント欄で記事にして欲しい内容も募集しています。健康や原因不明の症状で悩んでいる事があれば、
        ぜひ、コメント欄でお知らせください。
        この記事がためになった、面白いと思った方は、高評価とブックマークをしていただけますと、今後の活動の励みになります!最後までご覧になっていただきありがとうございました。

        【参考文献】

        『眠れなくなるほど面白い 図解 内臓脂肪の話』(日本文芸社)

        【監修医師】

        1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
        2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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