なぜ体脂肪が出来るのか?【医師監修でわかりやすく解説】

Medivery


こんにちは、メディバリー大学病院です。
今回は、体脂肪についてお伝えします。このブログでは医師監修の元、病気や、健康について分かりやすく解説しています。健康志向の強い方や、健康に興味のある方は是非、ブックマークを宜しくお願いします。

 

    1. 《体脂肪はイメージ操作の被害者》
    2. 《そもそもの脂肪の役割》
    3. 《肥満の原因はいつも一つ》
    4. 《体脂肪がつくメカニズム》
    5. 《体脂肪の種類》
    6. 《増えるとまずいのは内臓脂肪》
    7. 《 体脂肪には限界はあるの?》
    8. 《体脂肪は数値で管理する》
    9. 《痩せるためにすべきこと》
    10. 《筋肉量が大事》
    11. 《食べ方を変えて内臓脂肪を減らす》
    12. 《有酸素運動はダイエットに向かない、ことはない!》
    13. まとめ

     

    《体脂肪はイメージ操作の被害者》

    世間一般的に、体脂肪という言葉自体に対するイメージはいいものではありません。特に人の体脂肪は存在そのものが悪のような扱いを受けていますが、世界中の人が愛してやまない「WAGYU」の美味しさには牛の体脂肪に関係してますし、マグロなどの魚なども同様であるのに、なぜ人の体脂肪はよく思われないのでしょうか。それは体脂肪が増えることが健康を妨げる大きな原因になるという明らかな事実が共通認識として広まってきたからです。
    しかしながらそこまで悪者扱いしている体脂肪について、その働きや増え方、減らし方を正しく理解されている方はそれほど多くないように見受けられます。今回は改めて体脂肪に関する正しい知識をお伝えさせていただき、健康的な体を作る上でご参考になさってください。

    《そもそもの脂肪の役割》

    全ての人が少なからず持っている脂肪にはいくつかの役割があります。具体的には
    ・栄養の貯蔵庫としての役割
    ・体温を保つ役割
    ・体を外的な衝撃から守る役割
    などです。
    それぞれが重要な役割を果たしており、日本のように安全で快適な暮らしを送れる場所では意識しずらいものの、人が生きる上で必要不可欠な役割をになっているのです。シロクマが北極海で海に潜って移動する姿をテレビなどが目にしますが、あの極寒の中で海に入っても平気なのは、全身が分厚い脂肪で覆って体温を維持しているからですね。ただ、やはり脂肪が増えすぎることには当然問題があり、その際たるものが「肥満」状態になってしまうということです。

    《肥満の原因はいつも一つ》

    お伝えした通り、適切な体脂肪は生きていく上で必要ですが、多すぎる体脂肪は健康を害する原因になるだけでなく、身体の見た目も悪くなり、生活する上で邪魔以外の何者でもありません。肥満状態が体に悪いことはいうまでもないことですが、『なぜ太ってしまうのか』ということを改めてお伝えいたします。 

    《体脂肪がつくメカニズム》

    肥満の原因の多くが食べ過ぎにあり、食べ過ぎた結果余分に摂取した栄養が体脂肪に変化していきます。日本人の一般的な食生活に当てはめて見ると、エネルギーとして消費されるご飯やパスタなどは食べたあと体内でブドウ糖に分解されますが、ここで消費されなかったブドウ糖は備蓄として”筋肉””肝臓”グリコーゲンという形に置き換えられますしかしながらその備蓄量には許容量があるため、グリコーゲンに置き換えられないブドウ糖は脂肪細胞の中で中性脂肪という形で蓄えられるようになります。これがいわゆる「脂肪」となります。つまり「脂肪が増える状態」というのは、
    「消費されるブドウ糖」+「グリコーゲンに置き換えられるブドウ糖」よりも「食べたブドウ糖」が多い状態
    ということになります。こうなると体に脂肪が溜まっていってしまい、体脂肪がつく、というメカニズムになります。

    《体脂肪の種類》

    これまで体脂肪という言葉を使ってきましたが、大きく分けると体脂肪は
    ・全身の皮膚の下につく「皮下脂肪」
    ・内臓の周りにつく「内臓脂肪」
    の2種類に分かれます。ご存知の方も多いのではないでしょうか。この2つはそれぞれ役割が分かれています。皮下脂肪『体にかかる圧力を受け止める役割』を果たしており、体全体が太って見えたり、ぽっちゃりして見えたりするのは、皮下脂肪が原因です。内臓脂肪は、『内臓の位置を固定する役割』を持っており、内臓脂肪が増えると内臓のあるお腹がぽっこりと出てきます。 

    《増えるとまずいのは内臓脂肪》

    この2種類のうち、増えすぎると問題になるのは「内臓脂肪」です。内臓脂肪に分類される脂肪からは、体に悪いさまざまな物質が分泌されてしまうという危険があり、そのためさまざまな病気のリスクが高くなってしまいます。この傾向は特に男性に多く、中年太りと言われるような体型の場合、腕周りや足回りにそれほど脂肪はついていないものの、お腹だけがぽっこりしてしまう状態は内臓脂肪が溜まっている可能性が高くなります。逆に女性の場合は皮下脂肪が増えやすく、体全体に脂肪がついている人が多いとされています。「皮下脂肪だからいい」ということでありませんが、お腹が出始めたりしている場合には注意が必要です。

    《 体脂肪には限界はあるの?》

    それでも危機意識を持てないのが現実で、「少しくらいお腹が出始めたけどまだ大丈夫でしょ」と思っている方に、少し怖いお話をしておきます。先程ご紹介した体脂肪がつくメカニズムの中で、
    「グリコーゲンは限界があるのに脂肪細胞には限界はないの?」と不思議に思っていただけた方は、素晴らしい着眼点です。そこが恐ろしいところで、実は脂肪細胞には細胞自体が膨張するという性質があり、さらには分裂するという性質も持っています。つまりは脂肪細胞というのはいくらでも増えることができ、さらにそれに上限が存在しないのです。

    《体脂肪は数値で管理する》

    そんな体脂肪はどの様に管理するといいのでしょうか?ウエイトトレーニングでは、体重が増えたことで筋肉が増えたと実感できるとおもいますが、「ダイエットで体脂肪がどのくらい減ったか?」というのは一見してわかりずらく、実感しづらい側面があります。こういった場合には体脂肪率を日々確認するようにしましょう。女性は30%前後、男性は20%前後の割合が標準的な数値とされています。現在では家庭用の体重計・体組成計などで簡単に体脂肪を測定できるようになっておりますので、こういったものを活用して日々チェックする習慣をつけ、もし標準を超えるような数字が出た場合にはすぐに対策をするようにしましょう。

    《痩せるためにすべきこと》

    これまで体脂肪の仕組みについてお伝えしてきましたが、これからはその体脂肪を減らすための方法について説明していきます。「余分な体脂肪を減らす上で重要なこと」、言い換えれば「ダイエットをする上で最も重要なこと」、その一つが『基礎代謝』を上げることです。基礎代謝とは「人の命を維持するために必要となる最低限のエネルギー」のことです。つまりダイエットのために運動をしたりするのではなく、普通の生活を送る上で自然に消費されるエネルギーのことを基礎代謝と言います。この基礎代謝は成長するにしたがってどんどん増えていき、10代後半にピークを迎えたあと、年齢を重ねるごとに減少していきます。中年のぽっこりお腹の原因の多くが基礎代謝の減少にあり、食欲の衰えよりも基礎代謝の減少が上回ってしまうことで、消費するエネルギー以上のエネルギーを摂取してしまい体脂肪が増えてしまうのです。

    《筋肉量が大事》

    筋肉を増やすことで基礎代謝が増えるということは知られていますが、どの程度効果があるかご存知でしょうか。そもそも脂肪にも代謝で消費するエネルギーは存在しています。しかしながら同量の筋肉と比べるとその消費エネルギー量は約3分の1しかありません。逆に言えば、筋肉は同じ量の脂肪と比べれば3倍のエネルギーを消費することができます。「筋肉をつけることで太りにくい体になる」というわれる由縁はここにあるわけです。同時にリバウンドを防ぐためにも筋肉は重要になってきますので、筋肉をつけて代謝を増やすことはシンプルにして最大のダイエット効果を発揮するということになります。最近ではさまざまな筋トレ方法をYoutubeなどで紹介されています。そういった情報や動画を参考にして、ジムに通わなくてもいいので家でできる筋トレを行ってみてください。

    《食べ方を変えて内臓脂肪を減らす》

    筋トレに加えて、食事でも食べ方を工夫することで体脂肪を効率的に減らすことができます。
    例えば『調理法』です。 当たり前の話ですが、同じお肉でも、調理方法が違えば口に入る脂肪の量も代わり、カロリーも変わってきます。例えば鶏肉では、フライドチキンと照り焼きチキン、筑前煮にサラダチキンと、調理法が変わるだけでカロリーが大きく変わります。実際にお肉など、脂肪を含む食材を食べるときは、
    『揚げる』→『焼く』→『煮る』→『蒸す』
    の順番で脂肪とカロリーが減らせます。調理する際は、油をなるべく少なくして余計な脂肪は捨てるようにしましょう。シンプルな味付けにすることを心がけて、カロリーの摂取を抑えることにも挑戦してみてください。

    《有酸素運動はダイエットに向かない、ことはない!》

    ウォーキングやエアロバイクのような有酸素運動は消費カロリーとしてはそこまで多くありません。そのため、「1時間のウォーキングをしてもおにぎり1個分しか消費しない!」という消極的な紹介を目にすることもありますが、有酸素運動の目的はエネルギーを消費することだけでなく、そもそもの「運動習慣を身につけるきっかけにする」という目的もあります。筋トレもそうですが、筋肉をつけて基礎代謝を増やすには継続的なトレーニングが必要になるものの、そういった運動を長続きさせることは難しく、特にやり始めのころには3日も続かない、ということも少なくありません。そんな時、負荷の少ない有酸素運動をすることで運動の習慣をつけることには大きな意味があります。また何も運動をしない状態の消費カロリーを0とするならば、ウォーキングやエアロバイクといった負荷の少ない運動であっても消費カロリーは0ではないわけです。そうすることで消費カロリーを増やすことができ、さらに基礎代謝も増やす効果がありますので、有酸素運動にも大きな意味合いがあるのです。
    補足になりますが、長時間の有酸素運動ができなかったとしてもご安心ください。まとまった時間をつくろうとしてがんばって30分連続で運動するより、15分の散歩を朝昼晩の3回、合計45分行う方が効果が高いということが分かっています。いそがしいみなさんの生活の中で、まとまった時間が取れなかったとしても心配はないということです。朝の通勤で15分歩き、お昼ご飯後に15分散歩し、また夕方の帰宅で15分歩く。このように途切れ途切れになったとしても、一日のなかの合計運動時間でより長く運動を行った方が効果があるということがわかっています。ジムに行ってロードランナーで 30分ウォーキングするよりも、仕事の行き帰りで45分歩く方が運動の効果は高くなるのです。ジムに行くことが難しい場合でも、平日に少しの工夫で運動量を増やし、習慣づけすることができる有酸素運動にはしっかりと効果がありますので、小さなところからコツコツ始めてみてはいかがでしょうか。

    まとめ

    今回の記事では体脂肪について説明しました。体脂肪は基礎代謝を上げることで効率的に減らすことができます。そのためには運動をおこない、その運動自体でカロリーを消費するだけでなく、運動による筋力アップで基礎代謝があがることで自然に消費するエネルギーも増えてきます。その基礎代謝こそが、ダイエットに最も大事なエネルギーになりますので、地道に運動を続け、痩せやすい体をつくっていくようにしましょう。

    今回の内容はいかがでしたか?
    メディバリー大学病院では、コメント欄で記事にして欲しい内容も募集しています。健康や原因不明の症状で悩んでいる事があれば、ぜひ、コメント欄でお知らせください。今後もこのような投稿をしていくので、この記事が良いと思った方は、高評価と登録をお願いします。最後までご覧になっていただきありがとうございました。

    【監修医師】

    1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
    2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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