【その息苦しさは何の病気?】もしかしてコロナ?!それとも他の病気?【自分で出来る病気チェック】

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突然、息が苦しいといった症状が現れた場合、何らかの病気のサインかもしれません。放っておくと死にいたる場合もあるので、早めの診断が大切です。気になる新型コロナウイルスをはじめ、息が苦しくなったときに考えられる主な病気をこの記事で詳しく見ていきましょう。

こんにちは、メディバリー大学病院です。
このブログでは医師監修の元で病気や健康について発信しています。興味をもたれた方はブックマークをしていただけると嬉しいです。

 

    1. もしかして新型コロナウイルス?
    2. 症状が4日以上続く場合は「必ず相談」を
    3. もしかして肺炎?
    4. 閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)「COPD((シーオーピーディー) )」とは?
    5. 突然の息苦しさで発症する自然気胸(ききょう)とは?
    6. 息切れが起こる心不全とは
    7. その息苦しさ、こころの病の「パニック症」かも?
    8.   まとめ

     

     もしかして新型コロナウイルス?

    「息苦しさを感じる…」そんな時に、いま一番心配になるのが新型コロナウイルスへの感染ではないでしょうか。実は新型コロナウイルスをはじめ肺の病気になり、肺の機能が低下するることで息が苦しくなる以外にも、「私、病気かもしれない」と心配になることで心理的不安が発生し、息苦しさが出てくることもあるのです
    次のような症状がある場合は受診の必要があるかどうかすぐに相談をする必要がありますので注意してください。

    ・「息苦しさ」や「だるさ」、「高熱」などの強い症状がある場合
    ・高齢者など重症化しやすい人で、「発熱」や「せき」など比較的軽いかぜの症状がある場合
    ・重症化しやすい人でなくても、「発熱」や「せき」など比較的重いかぜの症状が続く場合

     この中で、「高熱」について厚生労働省は「『高熱』かどうかは自分の平熱を踏まえた上で判断してほしい。症状には個人差があり、強い症状だと思う場合はすぐに相談してほしい」としています。また、症状の1つとして報告が相次いでいる「味覚や嗅覚の異常」については専門家の間で意見が分かれていますが、厚生労働省は異常を感じた場合には相談するよう呼びかけています。

    症状が4日以上続く場合は「必ず相談」を

    厚生労働省は、感染の疑いがある場合には、まずは全国の保健所に相談してほしいとしています。

    もしかして肺炎?

    肺炎は、症状がかぜとよく似ているため、気づかずに放置しているケースが多く、その結果重症化して、最悪の場合亡くなることがあります。肺炎の場合は、普通のかぜとは違い、次のような症状がみられます。

    ・38℃以上の発熱や強いせきが3~4日以上続き、よくならない
    ・黄色や緑色の膿(うみ)のような痰(たん)が出る
    ・これらの症状に加えて、息苦しさや胸の痛みなどが起こる

    ただし、高齢者や重い持病がある人は、体力や免疫機能が低下していることから、これらのような「肺炎の典型的な症状」が出ないことがあります。「ハアハアと呼吸が浅く速い」「何となく元気がない」「体が異常にだるい」「食欲がない」といった症状も肺炎の可能性があるため、注意が必要です。本人が体調の変化に気づいていないこともあるので、ご家族など周りの人はいつもと様子が違う場合は注意して頻繁にお声がけしてみてください。

    肺の病気 慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん)「COPD((シーオーピーディー) )」とは?

    息切れが出やすい病気の代表として慢性閉塞性肺疾患(COPD)というご病気があります。タバコの喫煙により発症するリスクが高くなります初期のうちは、症状はほとんど現れませんが、次第に階段や坂道を上がるときに息切れするようになります。進行すると、坂道ではない平らな道を歩いていても息切れが起こるようになります。さらに進行すると、座ったり寝たりしているときでも呼吸が苦しくなるようになります。また、せき・たんが慢性的に出るようになります

    突然の息苦しさで発症する自然気胸(ききょう)とは?


    「息苦しさ」が症状として現れる疾患はまだあります。なかでも、一般にあまり知られていないのが「自然気胸」です。自然気胸とは、何らかの原因で突然肺に穴があいて空気が漏れ、肺が縮んでしまう状態のことをいいます。イメージしやすく言えば肺がパンクしてしまうご病気です。いくら息を吸っても肺が十分に膨らまず酸素を取り込めないため、酸素が足りなくなり息苦しさを感じますいったん起きると、再発の可能性が高い病気で、「治療したからもう大丈夫」、というわけにないかないのです。
    自然気胸になりやすいのは、次のような人たちです。

    ・喫煙者
    ・中高年
    ・長身で痩せ型の若い男性
    ・子宮内膜症がある女性

    たばこを長期間吸い続けると、肺胞という組織に炎症が起こり、気管が細くなるため肺に穴があきやすくなります。
    また、肺は年齢とともに徐々に衰えて脆く(もろく)なっていくので、中高年の人はより注意しなければなりません。
    さらに、自然気胸は15歳から25歳の若い男性でも多く見られることがあります。身長が伸びていく成長期で、肺の成長が体格の成長に追いつかず、肺に穴があいてしまうのではないかと考えられます。婦人科の病気で子宮内膜症(しきゅうないまくしょう)という病気の人も気胸になりやすいという特徴があります。一見関係がないようにも見える子宮内膜症と気胸ですが、子宮内膜の細胞が肺に運ばれて定着し、生理の時に出血して肺に穴があくというケースが見られます。

    息切れが起こる心不全とは

    「心不全」はよく聞く言葉ですが、「実際にどんなものなのか知らない」という人も多いのではないでしょうか。そこで心不全のわかりやすい定義を、日本循環器学会と日本心不全学会が2017年に作りました。その中で、心不全とは「心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん症状が悪くなり、生命を縮(ちぢ)める病気」とされています。
    では、心不全で「息切れ」の症状はなぜ起こるのでしょうか。心臓は、左右の心室(しんしつ)が収縮・拡張を繰り返し、血液を循環させるポンプのような働きをしています。このポンプの働きが低下するのが心不全です。まず、左心室(さしんしつ)が血液を十分に送り出せないと、肺から左心室に戻ってくる血液も停滞しますその結果、肺に血液がたまってしまい、これを「うっ血」といいます。この「肺のうっ血」によって起こる症状が息切れなのです。

    その息苦しさ、こころの病の「パニック症」かも?

    パニック症は、ある日突然起こるパニック発作(ほっさ)から始まります。次の13の症状のうち、4つ以上の症状が突然、発作的に始まるものをパニック発作といいます。

    ・動悸 
    ・息切れ
    ・ふるえ
    ・しびれ 
    ・冷や汗 
    ・吐き気
    ・めまいやふらつき 
    ・悪寒やのぼせ 
    ・窒息しそうな息苦しさ 
    ・胸の不快感
    ・現実感のなさ 
    ・死んでしまうかもという恐怖
    ・気が変になるかもという恐怖

    症状は10分程度でピークに達し、本人は強い恐怖や不安を感じます。"このまま死んでしまうのではないか"と思うほどの恐怖や不安です。パニック症はこころの病気です。そのため、精密検査を受けても体の異常は見つかりません。パニック症かもしれないと思った場合は、精神科、心療内科、メンタルクリニックなどを受診することが勧められます。

    まとめ

    今回は「息が苦しくなる」という症状をテーマにお送りし、その中で新型コロナウイルスから始まり、肺炎・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・自然気胸・心不全・パニック症などの病気についてご説明しました。このように、とある症状を引き起こす病気の一群を「鑑別疾患(かんべつしっかん)」といいます。私たち医師は、患者さまからいただいた情報を元に、頭の中で鑑別疾患を上げなら診察していき、徐々に1つの病気に絞っていくのです。例えば「足がしびれる」という症状であれば、腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症 (ようぶせきちゅうかん きょうさくしょう)・腰椎すべり症・脊髄腫瘍(せきずいしゅよう)などが鑑別疾患として挙げられます。今後、このブログではこのような症状に着目し、その症状の原因となっている鑑別疾患を説明する内容もテーマにしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

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    【参考文献】

    1. 呼吸困難(息苦しさ) - 日本内科学会
      https://www.naika.or.jp/jsim_wp/wp-content/uploads/2015/05/commonspl1.pdf

    【監修医師】

    1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
    2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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