笑う門には福来るは科学的にも理にかなっている

Medivery


皆さんは、日ごろどれくらい笑ってますか?

 

「毎日必ず笑ってる」

「たまに笑うくらい」

「いつ笑ったのか思い出せない」

 

など、さまざまだと思います。

実は世界中の研究機関では、この笑いが我々の体にどのような影響を与えるかを研究するため、大規模な調査を実施しています。

そして

 

「幸福だから笑うのではない。笑うから幸福なのだ」

 

という考え方が、科学的に証明されつつあります。

今回は、そんな笑いと我々の体の関係について、科学論文を使ってお話しします。

 

  1. 幸福論
  2. ウェイン大学の研究
  3. 山形の研究
  4. 笑いが心血管系疾患を予防する理由
  5. 筑波大学の研究
  6. まとめ

 

幸福論

『幸福論』の著者、フランス哲学者アランはこんな言葉を残しています。

 

「幸福だから笑うのではない。笑うから幸福なのだ」

 

笑顔は、あらゆる活動の原動力になると信じられています。

単純に心持ちだけの話ではなく、近年は科学的にさまざまな客観的データが示されてきています。

ウェイン大学の研究

ウェイン大学が行った研究結果をお伝えします。

野球選手のトレーディングカードの写真を調べたところ、笑顔が少ないプロ野球選手の平均寿命は72.9歳だったのに対して、笑みを浮かべていたプロ野球選手の平均寿命は約80歳でありました。

笑顔が人の健康や生活をよくする力を持っている可能性が示されたと報告されています。

山形の研究

それでは笑いで寿命が延びるのはどのようなカラクリがあるのでしょうか?

これは日本山形で行われた研究です。

この調査は、山形県内の七つの市に在住している 40歳以上の男女約1万7000人を対象に、約8年間にわたり笑いについての調査を行いました。

対象者に笑う頻度について伺ったところ、

 

  • ほぼ毎日笑う(36.4%)
  • 週に1~5回程度笑う(45.7%)
  • 月に1~3回程度笑う(14.5%)
  • ほとんど笑わない(3.3%)

 

という結果が得られました。

その結果、"あまり笑う習慣がない人はよく笑う人に比べて、心疾患を発症する確率が明らかに高い"ことが導き出されたのです。

もう少し詳しくお伝えしますと

 

  • ほとんど笑わない人は、よく笑う人に比べて、死亡する確率が約2倍高い
  • たまにしか笑わない人は、よく笑う人に比べて心血管疾患を発症する確率が約1.6倍高い

 

ということが実証されたのです。

これはあくまで一つの研究結果でありますが、笑うことによって心血管系疾患が予防され、結果として寿命がのびることが予想されます。

笑いが心血管系疾患を予防する理由

ここまで、「笑うこと」が心筋梗塞や脳卒中などの心血管系疾患を防ぐうえで有効で、それが長寿につながっていることがわかってきました。

では、それはどうしてなのでしょうか。

実は、次の3つのポイントが心血管系疾患を予防するのでは?と考えられています。

 

  1. 食後の血糖値が上がりにくくなる
  2. 血管の弾力が増す
  3. 免疫力が上がる

 

これらの要素が関係し合って、心血管疾患のリスクが下がったとかがえられます。

筑波大学の研究

笑いがもたらす血糖値の効果」については、筑波大学村上和雄先生が行った実験がよく知られています。

糖尿病の患者さんに食事をとってもらったあとで、「大学教授の講義を聞かせた場合」「漫才を聞かせた場合」とで血糖値を測定し比べたところ、漫才を聞いたグループのほうが明らかに食後の血糖値上昇が抑えられていました

さらに、大笑いしたあとはガン細胞と戦うナチュラルキラー細胞が活性化することもわかっています。

つまり、笑いという行為は細胞レベルで健康効果をもたらすことがわかってきたのです。

まとめ

笑顔は人をポジティブな思考にしてくれます。

これは他人を幸せな気分すがすがしい気分にするだけでなく、実は自分自身の健康も改善してくれていたのですね。

この動画を見ていただいた視聴者の方は、明日からの生活にいつも以上に笑顔を取り入れていただけましたら幸いです。

笑いに「副作用」はありません。

この最高の薬をぜひ、明日から積極的に使っていきましょう。

 

いかがでしたでしょうか?

今回は、笑顔と我々の健康について医学論文をお示ししてお話ししました。

このブログでは様々な医学情報をお伝えし、みなさんの医学知識を増やすお手伝いをしています。

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また

 

「こんな内容を調べてほしい!」

「この病気について知りたい!」

 

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とても参考になります!

ありがとうございました!

【参考文献】

  1. Zivkovic Y. Laughing in the Face of Adversity: Comedy and Tragedy as Affective Strategies in the Works of Mely Kiyak. Oxford German Studies. 2020 Apr 2;49(2):174-90.
  2. Sakurada K, Konta T, Watanabe M, Ishizawa K, Ueno Y, Yamashita H, Kayama T. Associations of frequency of laughter with risk of all-cause mortality and cardiovascular disease incidence in a general population: findings from the Yamagata study. Journal of Epidemiology. 2019:JE20180249.

【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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