視力低下を防ぐ5つの方法!【現役医師監修】

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皆さん、いまも視力はいい状態を保てておりますか?

「若い時から目が悪い…」という人もいれば、「最近なんだか視力が落ちてきてしまった…」という人もいることと思います。

今回はその視力の低下を予防する方法を、最新の論文に沿ってお届けします。

従来通り目にいいというものから、これまでの常識とはかけ離れた考え方など、皆さんの視力を守る最新の知見が載っておりますので、是非最後までご覧になってください。

 

  1. 緑黄色野菜を食べる
  2. 日光を浴びる
  3. アロエ
  4. 目を洗ってはいけない
  5. タバコをやめる
  6. 視力低下予防エクササイズ
    1. パーミング
    2. 4方向エクササイズ
    3. 眼窩マッサージ
    4. 目のストレス緩和エクササイズ
    5. 調節エクササイズ
    6. バタフライ・エクササイズ(ドライアイ予防のため)
  7. まとめ

 

緑黄色野菜を食べる

緑黄色野菜には様々な栄養素が含まれていますが、注目すべきはビタミンAカロテノイドです。

 

ビタミンAには、目の粘膜を強くし、目の疲れや乾燥を防ぐ働きがあります。

ドライアイなどの目の乾燥にはビタミンAが効果的です。

また、ビタミンAが不足すると、明るい場所から突然暗い場所に移ったときに目がなかなか暗さに慣れず物が見えにくくなることがあります。

これを暗順応障害といい、ビタミンAにはこの暗順応障害を予防する効果もあります。

さらに、ビタミンAには強い抗酸化作用があり、酸化による細胞の老化を抑える働きがあります。

白内障・緑内障・加齢黄斑変性症のいずれも発症と進行には加齢が影響しているとされますが、ビタミンAはその加齢・老化を抑え、白内障・緑内障・加齢黄斑変性症の予防にもつながるとされているのです。

 

もう一つのカロテノイドはいわゆる緑黄色野菜の色素成分です。

カロテノイドには約600種の色素がありますが、このなかで体内でビタミンAとなって働くものが4つだけあります。

 

  • α(アルファ)-カロテン
  • β(ベータ)-カロテン
  • γ(ガンマ)-カロテン
  • クリプトキサンチン

 

の4つです。

これらの色素は分子構造の中にビタミンAの構造をもっています。

つまり、この4つのカロテノイドが体内で分解されるとビタミンAが出現するのです。

ビタミンAに変身する色素と理解しても大丈夫です。

緑黄色野菜に含まれるカロテノイドは実はβ-カロテンがほとんどです。

緑黄色野菜を普段から食べている方は、すでにβ-カロテンの恩恵をたっぷりと浴びているのです。

ビタミンAに変身するβ-カロテンは、ビタミンA同様、

 

  • 皮膚
  • のど
  • 消化器

 

などの粘膜の新陳代謝を促し、健康な状態に保つ働きがあります。

そのためβカロテノイドには目の角膜を正常に保つ働きがあり、

 

  • 夜盲症(やもうしょう)
  • 眼精疲労(がんせいひろう)
  • 角膜の乾燥

 

などを予防します。

日光を浴びる

シンガポールオーストラリアのシドニーに住む中国系の6歳と7歳の子どもたちを比較したところ、親の近視の割合はほぼ同じ(少なくとも父親か母親の約70%が近視)だったにもかかわらず、子どもの近視の割合はシンガポール(29.1%)のほうがシドニー(3.3%)よりも8倍以上多いことがわかりました。

この理由はというと、シドニーの子どもたちは1週間に平均14時間外で過ごしていましたが、シンガポールの子どもたちは1週間に平均3時間しか過ごしていませんでした。

こうした、屋外活動が子どもの近視進行をおさえることは、世界のさまざまな研究チームにより報告されてきました。

ところが、屋外活動の何が視力に効いているのかは分かりませんでした。

 

そんな中、2016年12月慶應義塾大学医学部の研究チームが、太陽光に含まれる「バイオレットライト」が近視の進行をおさえる可能性があることを世界で初めて発表したのです。

この研究結果は、医学雑誌『EBioMedicine』2017年2月号に掲載されました。

「近視の発症や進行のメカニズム解明、ならびに新しい予防法・治療へ向けた画期的発見」として話題になったのです。

詳細はこれからさらに研究されることと考えられますが、現時点では「外で多く過ごすし、太陽光のバイオレットライトを浴びることが近視予防に有効」ということは間違いないようです。

是非皆さん、食後などに太陽のもとで散歩するなど、日光を浴びるように心掛けましょう!

アロエ

 

目の健康に良いとされる自然療法の中に、アロエベラを使った方法があります。アロエベラを使った方法は古くから利用されてきました。

植物アロエベラの内側のジェルは、何世紀にもわたり様々な種類の薬や化粧品の材料として使われてきました。

アロエのジェルは水分・抗酸化物質・ビタミン類が豊富ですので、様々な病気の予防効果もあるとされています。

また、目を覆うデリケートな皮膜の保護効果も期待できるでしょう。

そのため、アロエベラジェルの抽出物は以下のよう目の状態の治療にも欠かせないと考えられています。

 

  • 白内障
  • 角膜の弱化
  • 黄斑変性症

 

また面白いことに、アロエベラには血糖値をコントロールする効果があるかもしれません。

つまり、定期的にこのアロエベラを取り入れることによって、糖尿病からくる目の病気を避けることができるかもしれないのです。

目を洗ってはいけない

以前には水道の水飲み用蛇口と同じ様に、蛇口が上を向いた洗眼用の水道蛇口がプールに備え付けられている所がよくありました。

そのためもあって、今でもプールの後に水道水で目を洗う方々がかなりおられます。

しかし最近のデータによると、「この水道水による洗眼はかえって目に障害を与えてしまう危険がある」ということが分かってきました。

 

目の表面、特に角膜は非常にデリケートな部位です。

知覚は身体の中で最も鋭敏で、わずかでも傷がついたりするとゴロゴロするだけではなく、視力にも影響が現れてしまいます。

実は、ホコリやゴミを洗い流す作用だけではなく、抗菌作用のあるリゾチーム目を清潔に保ち油分や粘液成分目の表面、特に角膜を乾燥から防ぐ非常に重要な働きをしています。

 

水道水による洗眼によってプールの水の不潔物は洗い出されますが、水道水に含まれている塩素によって角膜や結膜の上皮細胞を障害し、さらに涙を角膜に定着させる粘液を産生する細胞も障害してしまいますので、正常者でも一時的にドライアイになってしまいます。 

そもそも泳いでいる時のプールの水にも塩素が含まれており、その影響も受けているわけですから、さらに追い討ちをかけられることになります。

プールのあとは何もしないか、ヒアルロン酸の目薬をさすくらいにしましょう。

タバコをやめる

タバコに含まれるニコチンは、血流を悪くするので目の健康にも影響してきます。

主に、毛細血管の血流が悪くなり、

 

  • 視力低下
  • 失明
  • 眼圧上昇

 

を引き起こします。

また、タバコを吸うことで視力の維持に必要な

 

  • ビタミンC
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2

 

が失われます。

これは、喫煙者だけではなく副流煙を吸わされている方々も同様に影響されます。

むしろ主流煙よりも副流煙の方が影響は多いと言われています。

 

タバコのパッケージを見ると「肺ガンや心筋梗塞、脳卒中などの危険性を高めます」との警告表示がありますが、今のところ目に関する注意書きは書かれておりません

しかし実は喫煙は目にも重大な悪影響を及ぼしているのです。

目の網膜の中心部が腫れたり、悪い血管が伸びてきて物がゆがんで見えたり、視力が低下してしまう加齢黄斑変性という病気があります。

この加齢黄斑変性は喫煙により発症の危険度は3倍以上となります。

 目の水晶体が濁ってくる白内障も、喫煙による危険度は約3倍と報告されております。

危険度は喫煙した用量に依存する事も指摘されており、吸えば吸うほどリスクが高くなると言えます。

喫煙をやめることにより危険が減少することも指摘されております。

視力低下予防エクササイズ

現代社会では、働く人の半数以上がコンピュータ画面の前に座って仕事をしています。

科学的な研究によると、画面を恒常的に見続けることによって視力が損なわれることが明らかになっています。

コントラストの識別、色の区別や、遠近の焦点距離の切り替えがますます困難になりつつあります。

目の疲れを癒すエクササイズはこの問題を解消する上で非常に役に立ちます。

このエクササイズはほんの数分しかかからず、いつでもどこでも行える上、コンピュータで作業を行う際に集中力を高めることも期待できます。

ぜひ一度お試しください。

パーミング

楽な姿勢で椅子に座り、平らなところに腕を置いて目を閉じます。

そして、手のひらで目を覆います。

視界は真っ暗になるはずです。

次に、1~2分間、ゆっくりと意識的に息を吸ったり吐いたりします。

これが終わったら、手のひらをゆっくりと目から離して目を開けます。

4方向エクササイズ

楽な姿勢でスツールに座り、頭をまっすぐな状態に保ちます。

そして、上下左右の4つの方向に目を向けて、それぞれ2~3秒間ずつ、できる限り遠くを眺めます。

これを3回繰り返します。

このときに重要なことは「頭は動かさずに、目だけ動かす」ということです。

眼窩マッサージ

優しいマッサージは、目の疲れをほぐす上で実用性があります。

親指の先を使って、眉毛の下の部分をマッサージします

また、鼻の上部からまぶたの端まで、円を描くように指を動かします。

目のストレス緩和エクササイズ

背筋を伸ばして座り、片方の腕を鼻の前方の位置に伸ばして親指を上に向けます。

次に、5つのモノを選択します。

(モノは時計やぬいぐるみなど、なんでも OK です。)

そして、まずは片目ずつ「鼻の先端→まっすぐに伸ばした腕→親指→そして室内の離れたところにある5つのモノ」と動かします。

5つのものは順番に、それぞれ 2~3回呼吸しながら眺めます。

締めくくりに、両目で「鼻の先端→まっすぐに伸ばした腕→親指→そして室内の離れたところにある5つのモノ」と動かし最後にはるか遠くを眺めます。

調節エクササイズ

右手の人さし指を、目の高さで目から腕半分の距離の位置に持ち上げます。

その指の15センチ向こう側の位置に、左手の人差し指を持ち上げます。

一定の時間間隔で2本の人差し指を交互に眺めます。

これを1分間行います。

バタフライ・エクササイズ

頭をまっすぐに立てた状態で前方を見て、顔の筋肉と下あごの力を抜きます。

次に、両目のまぶたを20回開いたり閉じたりします。

この間、顔の筋肉は力を抜いたままにします。

まぶたは、蝶の羽のように、ゆっくりと楽に動かします。

これはドライアイの予防につながります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は視力の低下を予防する方法についてお話ししてきました。

ビタミンAなど、従来通り目にいいというものもありましたが、「水道水で目を洗ってはいけない」など、これまでの常識とはかけ離れた考え方もあったと思います。

これまでの常識とは離れておりますが、これも立派な研究に基づく事実です。

 

さらに視力の低下を予防する目のエクササイズについてもご紹介しました。

是非この運動も実践していただき、その効果を実感してみてください!

 

今回の記事は以上となります。

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【参考文献】

  1. Ip JM, Saw SM, Rose KA, Morgan IG, Kifley A, Wang JJ, Mitchell P. Role of near work in myopia: findings in a sample of Australian school children. Investigative ophthalmology & visual science. 2008 Jul 1;49(7):2903-10.
  2. Torii H, Kurihara T, Seko Y, Negishi K, Ohnuma K, Inaba T, Kawashima M, Jiang X, Kondo S, Miyauchi M, Miwa Y. Violet light exposure can be a preventive strategy against myopia progression. EBioMedicine. 2017 Feb 1;15:210-9.
  3. https://www.zeiss.co.jp/

【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/