トマトは癌予防だけじゃない!!

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夏野菜の代表と言われるトマト

真っ赤なトマトには栄養がいっぱいと言われています。

その中でも最近特に注目されているのがリコピンです。

 

トマトの赤い色は、実はこのリコピンの色だったということはご存知でしょうか?

このリコピンですが、“生活習慣病予防”“老化抑制”にも効果があると言われています。

 

今回はリコピンをはじめ、トマトの持つ知られざる健康効果について医学論文を用いてお話ししていきます。

 

  1. トマトの栄養
  2. 生活習慣病への効果
  3. トマトと熱と油
  4. 地中海式ダイエット
  5. まとめ

 

トマトの栄養

トマトは低カロリー栄養成分が豊富な健康野菜です。

“健康増進効果が得られる”というトマトの摂取目安量1日に250~500g、およそ2~3個と言われております。

トマトの栄養素には

 

  • 美肌効果に役立つビタミンC
  • 老化抑制・抗酸化作用をもつビタミンE
  • 塩分の排出を促すカリウム
  • 腸内環境を整える食物繊維

 

など、様々な栄養素をバランス良く含んでいます。

近年更に注目されているのが、“カロテノイド”の仲間である「リコピン」「β-カロテン」です。

このリコピンやβカロテンの主な効果は、ビダミンEと同じく“抗酸化作用”です。

 

私たちは酸素がなければ生きることができません。

酸素は私たちの生命の源ですが、逆に細胞を酸化させ、老化・動脈硬化・癌などの生活習慣病を引き起こす作用もあることがわかっており、この身体の酸化を防ぐ役割を「抗酸化作用」と呼びます。

その抗酸化作用を示す栄養素の中でもリコピンの作用は非常に強力で、

 

  • β-カロテンの2倍
  • ビタミンEの100倍

 

ともいわれています。

簡単に言えば、「トマトを食べれば身体の老化を強力に予防できる」ということになります。

生活習慣病への効果

また、近年の研究でトマトを摂取することで「2型糖尿病」や「脂質異常症」が改善することがわかってきました。

 

日本京都大学の研究グループは、トマトに含まれる脂肪酸の一種のリノール酸脂質異常症を改善する効果があることを突き止めました。

脂質異常症は体内のコレステロール・中性脂肪の値が高くなることで発症し、動脈硬化から心筋梗塞など二次的な病気の原因となります。

トマトの中のリノール酸はその脂質異常症を改善できるとされているのです。

 

さらに、同じく日本東京医科歯科大学の研究チームは、40~60歳女性95人を対象にある実験を行いました。

この研究では、参加女性に食塩無添加のトマトジュース200mL1日2回朝夕食直前に摂取してもらい、8週間後に血液検査を行ったのです。

その結果、トマトジュースを摂取していた女性は、中性脂肪の値が平均66.9mg/dLも低下し、1日のエネルギー消費量が169kcal増えていたのです。

この結果から、トマトを日常的に摂取することで血液や肝臓、筋肉にたまった中性脂肪が減少し、基礎代謝が上がることでエネルギー消費量を増やすことができるという事実がわかったのです。

東京医科歯科大学の研究者は、

「更年期を迎えた女性は中性脂肪が貯まりやすく、基礎代謝も低下しています。これらの症状やメタボリックシンドロームを改善するために、トマトが効果的な食品の一つであることがわかりました。」

と述べています。

トマトと熱と油

トマトにはそのように健康的な栄養素が数多く含まれていますが、その代表であるリコピン“熱に強く油に溶けやすい性質”があるのです。

最近耳にするようになったダイエット方法の1つに「地中海式ダイエット」というものがあります。

そのダイエットの食事に用いられる料理には、トマトとオリーブオイルを使ったソースが多用されており、その研究の過程でリコピンが熱に強いということが判明しています。

ですので、パスタやピザなどでトマトを加熱してもその大事な栄養素がなくなることはないのでご安心ください。

 

また、“トマトとオリーブオイルに相乗効果があるかもしれない”ということに着目した実験が行われました。

スペインバロセロナ大学医学部の研究チームは、平均年齢28歳男女40人3つのグループに分け、それぞれ

 

  1. 生のトマトを体重1kgあたり7.0g
  2. トマトソースを体重1kgあたり3.5g
  3. オリーブオイルで調理したトマトソースを体重1kgあたり3.5g

 

を摂取するように指示しました。

そして、食前食後6時間後血液検査をしてコレステロールの値を比べたのです。

その結果、オリーブオイルで調理したトマトを食べたグループが、もっとも総コレステロール値が低下していたのです。

具体的には、オリーブオイルとトマトを同時に摂取すると

 

  • 総コレステロール値が平均9.03mg/dL低下
  • 悪玉のLDLコレステロール値は平均2.00mg/dL低下
  • 善玉のHDLコレステロール値は逆に平均2.36mg/dL増加

 

していたのです。

オリーブオイルには“一価不飽和脂肪酸”である「オレイン酸」が豊富に含まれ、これにコレステロール値を下げる効果があると言われています。

そのオリーブオイルのオレイン酸とトマトのリコピンを同時に摂取すると、相乗効果を発揮しコレステロール値が下がりやすくなるのです。

地中海式ダイエット

これらの研究のもととなった「地中海式ダイエット」は、イタリアギリシャなど地中海沿岸地域の食事スタイルをもとに考案されたダイエットです。

野菜をたくさんとり、オリーブオイルをふんだんに使う食事が特徴です。

このような食事方法が伝統になっている地中海沿岸地域では、“心筋梗塞などの心血管疾患を発症する人が少ない”というデータが判明しており、トマトとオリーブオイルを十分に摂取していることもその要因の一つと考えられます。

研究者は

「トマトは火を通してソースにすると食べやすくなるため簡単に摂取できます。トマトを毎日摂ることで心疾患の予防につながる新しい発見となりました。」

と述べています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はトマトに含まれる豊富な栄養素と、最近わかったトマトの新しい健康への効果をお伝えしました。

リコピンを中心にトマトには非常に優れた栄養素がふくまれております。

またトマトをオリーブオイルと一緒にたべると、より一層その効果を得られることも判明しました!

皆さんの食卓にも是非トマトとオリーブオイルを用意してみてください。

 

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【参考文献】

  1. alderas-Martinez, P.; Chiva-Blanch, G.; Casas, R.; Arranz, S.; Martínez-Huélamo, M.; Urpi-Sarda, M.; Torrado, X.; Corella, D.; Lamuela-Raventós, R.M.; Estruch, R. Tomato Sauce Enriched with Olive Oil Exerts Greater Effects on Cardiovascular Disease Risk Factors than Raw Tomato and Tomato Sauce: A Randomized Trial. Nutrients 2016, 8, 170.
  2. Odai T, Terauchi M, Okamoto D, Hirose A, Miyasaka N. Unsalted tomato juice intake improves blood pressure and serum low‐density lipoprotein cholesterol level in local Japanese residents at risk of cardiovascular disease. Food Science & Nutrition. 2019 Jul;7(7):2271-9.

【監修医師】

  1. Dr. KyoJi: 医師11年目の外科医, 新宿の医局→フリーランス, 《Twitter》https://twitter.com/dkyoji
  2. 小山翔平 (Shohei Oyama): 整形外科専門医, おやま整形外科クリニック院長 《Web》https://oyama-seikei.gassankai.com/

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